スターミュージック・エンタテインメントが運営するStar Creationは、ショート動画(60秒以内の縦動画)の主要4プラットフォームを調査したレポート『ショート動画白書(Vol.1)〜データ×クリエイター=リアルな最前線!?〜』を無料公開した。
2017年9月に「TikTok」が日本に上陸し、2018年には世界で爆発的に増えていったショート動画市場。さらに2021年7月には「YouTube Shorts」が加わり、「Instagram Reels」や「LINE VOOM」といったサービスとともに市場で熾烈な争いを繰り広げており、ショート動画は今もっとも注目されているマーケティングトピックのひとつとなっている。
また、生活者にもショート動画はすでに深く溶け込んでおり、今後もショート動画の視聴時間はほかのプラットフォームと比較してますます増加していくと考えられる。
この情報過多社会において、生活者はより短時間で効率的に情報を得られる方法を選択し、その需要はこれからも増加していくことが予想される。
同調査のおもな結果は次のとおり。
利用時間の増減
ショート動画の視聴時間の伸びが顕著になっている。全プラットフォームのなかでもTikTokの増加率がもっとも高く61.4%、YouTube Shortsは55%、Instagram Reelsは51.9%、LINE VOOMは50.1%と、過半数以上が1年前と比べてショート動画の視聴が増えたと回答。テレビの視聴時間は減少率が最大で21%と、テレビ離れが進んでいることが予測されている。
視聴の理由やきっかけ
ユーザーの4割以上が「気軽」や「暇つぶし」をきっかけにショート動画を視聴していると回答するなど、スキマ時間に何かしたいというユーザーのニーズと、短尺の動画がマッチしていると考えられる。
また、全体の25.3%が「短い時間で情報を収集できるから」と回答、19.4%が「最新のトレンドを知れると思ったから」と回答するなど、情報収集やトレンドのキャッチアップを理由に視聴するなどの利便性も感じていた。
プラットフォームごとのイメージ
トレンド情報や新しい発見が多いイメージを持つTikTok、おしゃれなイメージのInstagram、切り抜き動画のイメージが強いYouTube Shorts、お役立ち情報が多いイメージのLINE VOOMなど、各プラットフォームに個性が出始めている。
また、コンテンツの傾向としては、流行動画が見られやすいのがTikTok、アニメ・ゲームなどエンタメ系が見られやすいのがYouTube Shorts、グルメや美容などが見られやすいのがInstagram、教育やIT関連動画に強いLINE VOOMという結果となった。
定量調査概要
- 調査主体:スターミュージック・エンタテインメント/株式会社アスマーク
- 調査時期:2022年09月~2022年11月
- 調査対象:1,120サンプル、10~40代の日本人男女
- 調査方法:インターネット広告媒体社等を対象としたアンケート調査/ヒアリング調査/各種データ収集・分析調査にもとづき、推定作業を実施
※本資料内グラフにおける数値は、表示単位未満を四捨五入して表示しているため、計算値が一致しない場合がある
定性調査概要
スターミュージック・エンタテインメント所属のTikTokクリエイター14名にヒアリング調査
世代の定義について
同調査においては、15〜24歳の男女をZ世代、25〜34歳をミレニアル世代、35〜49歳をX世代とした。