セガサミーホールディングスおよびパピレスは、縦スクロールコミックレーベル「ZETooN(ゼットゥーン)」を立ち上げることを決定した。なお、本レーベルの立ち上げにともない、セガサミーホールディングスとパピレスは資本業務提携を行い、新たに合弁会社であるJadeComiX株式会社を設立する(2023年5月予定)。本事業に向けた投資額は5年で20億円を計画している。
セガサミーグループの参入背景
「感動体験を創造し続ける~社会をもっと元気に、カラフルに。~」を、グループミッション/パーパスに掲げるセガサミーグループは、新たな感動体験やIP創出を実現するための有力な事業領域としてマンガや電子コミック分野に注目していた。また、2026年3月期までに総額2,500億円の成長投資を検討している。現在エンタテインメント業界ではDX化が進み、デバイスや地域の垣根が消滅しつつある。それにともない、新たなIPの創出および活性化を実現するためのアプローチは従来よりも多様化。そのような背景の中、グローバルダイレクトでコンテンツを展開可能な縦スクロールコミックを通じて、新たなIP創出や既存IPの活性化を実現するため、株式会社パピレスとともに参入することを決定した。
パピレスの参入背景
パピレスは1995年に電子書籍配信サービスを開始し、現在「Renta!」の会員数は国内850万人を超えている。縦スクロ-ルコミック事業には2015年から着手し、現在は8万冊を配信している。また販路拡大においても自社運営の英語、中国語(繁体字)サイトとならび、海外取次会社を2019年に設立。社内翻訳部門でのローカライズによって現在3万冊以上を国外27の電子ストアで販売している。
このような流れの中で中長期の大きなアクションとして、国内外で拡大が見込まれるフルカラー縦スクロールコミック市場に着目していた。今回、世界的IPを生み出してきたセガサミーグループと目標を共有することができ、グローバル協業パートナーとして提携に至った。
ZETooN概要
グローバルにエンタテインメントコンテンツを提供するセガサミーグループと国内電子書籍ストアのパイオニアであるパピレスが、タッグを組んで立ち上げる縦スクロールコミックレーベル。日本独自のものづくり作法が生んだ“定番のレシピ”や“エンタメ調味料”を活用して、世界のユーザーに“味わってもらえる”ような日本発のフルカラー縦スクロールコミック作品を創出していく。
日本だけでなくグローバルに向けて事業を展開し、原作創出から作品制作まで一気通貫できるクリエイティブチームを立ち上げる。そして、かつての黄金の国“ZIPANGU”のように世界から注目を集め、新しい時代のエンタテインメントを創造していくことを目指す。