コラボレーションソフトウェア「Notion」を提供するNotion Labs Inc.は、「Notionプロジェクト」を正式リリースした。日本語版を含め、Notionが対応するすべての言語で利用可能。
Notionプロジェクトは、ドキュメント・社内Wikiなどとシームレスに統合され、AIが組み込まれたプロジェクト・タスク管理ソリューション。ツールを統合することでチームはサイロを排除し、よりスピーディかつわかりやすくプロジェクト管理ができる。
Notionプロジェクトの中でもっとも注目すべき機能は、2023年2月に正式リリースしたワークスペース上で利用できるAIサービス「Notion AI」との融合で、NotionプロジェクトはAIが組み込まれた初のプロジェクト管理ソリューション。今回のアップデートにより、プロジェクト管理に関わる多くの作業を自動化し、チームの生産性を大幅に向上させることができる。
NotionプロジェクトはNotionの標準機能として、追加費用なく全プランにおいて利用ができる。ただし、Notion AI 関連の機能を利用するには、別途 Notion AIのサブスクリプションに加入している必要がある。
これまでもNotionは、プロジェクト管理に必要な基本機能を搭載していたが、今回発表するNotionプロジェクトにより、さらに高度なプロジェクト管理を行えるようになった。また、手軽にスタートできるテンプレートパックの活用により、これまでNotionを使用していなかった人も簡単に利用可能。今回リリースしたNotionプロジェクトの新しい機能は、おもに次の5つ。
1. AI自動入力
データベースにAIが自動で指示通りに入力してくれる項目を設定。「AI要約」、「AI要点抽出」、「AI自動入力(カスタムの指示)の3通りのパターンから、選択可能。
例:AI自動入力に「プロジェクトの内容を要約」と入れておくと、プロジェクトの概要を記載・編集した際に自動でプロジェクト内容を要約。
2. ユニークID
データベースに自動採番の項目を追加。また、プレフィックス(連番前の固定文字)も指定可能。タスクやバグにユニークな識別子を付与できるため、GitHubとの容易な連携が可能。
3. GitHubプルリクエストとの自動連携
NotionタスクのユニークIDをGitHubのプルリクエストの件名に設定することで両者のデータを自動紐付け。GitHubのプルリクエストの更新に同期して、対応するNotionタスクを自動更新。
4. スプリント
タスクをスプリント(2週間などの単位)で区切り管理。スプリント完了後、次のスプリントを生成し、自動で未完了タスクを移動。
- 現状、Notionプロジェクトリリース以前に作成されたデータベースに、スプリントの追加はできない。(順次対応予定)
- スプリントとは、チームが一連の目標を達成することを目的とし、プロジェクトを分割し、管理しやすくするための短い期間のことを指す。
5. Asanaインポーター
AsanaのデータをNotionに取り込み。ほかのプロジェクトマネジメントツールについても順次拡充予定。
Notion AIに続き、Notionプロジェクトをリリースしたことで、Notionはより包括的なコネクテッドワークスペースに進化した。また、自分に割り当てられた全タスクを一箇所で確認できる新しい「マイタスク」タブの追加など、さらなるアップデートも控えている。Notionは、NotionプロジェクトやNotion AIの機能を今後もさらに拡充していく。
Notion Labs Inc. 共同創業者兼CEO アイバン・ザオ(Ivan Zhao)氏のコメント
この度、Notionの標準機能にNotionプロジェクトが加わりました。Notionのミッションは「Making software toolmaking ubiquitous.」誰もが思い描いたソフトウェアを自由自在に組み立てる世界をつくることであり、その実現に向けてNotion AIに続き、大きな一歩となったことと思います。
世の中には多くのプロジェクト管理ツールが存在していますが、目的ごとに異なるツールが使われているため、情報探しやツールの頻繁な切り替えやコピー・ペーストが発生しています。Notionは、タスク管理に特化したツールではありませんが、文書管理やWikiなどと同じワークスペース上でプロジェクト管理を行えることは、ユーザーにとって大きなベネフィットだと思います。
また、NotionプロジェクトはAIが組み込まれた初めてのプロジェクト管理ソリューションです。2023年2月にリリースされたNotion AIを組み合わせることで、プロジェクト計画、提案、およびレポートのすべての作成に役立てることができます。Notionプロジェクトが提供する新しい仕事の形をユーザーの皆様に実感いただけると嬉しいです。
Notion Labs Japan合同会社 ゼネラルマネージャー 西 勝清氏のコメント
Notionとして、2023年二つ目の注力ポイントとなるNotionプロジェクトをリリースしました。Notionユーザーの皆様には基本機能としてお使いいただけます。
タスクを共有し、プロジェクトを推進していくことは、チームが連携をとる上で必要不可欠です。Notionプロジェクトは、一般的なプロジェクト管理ツールとは異なり、オールインワン且つコネクテッドな点が特長です。社内Wikiや文書、データベースなどNotion上に蓄積したチームの知識・情報と合わせてプロジェクト管理を行うことで、プロジェクトの背景やコンテクスト情報を含め、よりプロジェクトの可視化ができると思います。また、Notion AIを掛け合わせ、作業を自動化することで業務効率の向上を図ることができます。ハイブリッドワークが定着した今、Notionプロジェクトが力を発揮すると信じています。