博報堂DYメディアパートナーズとCBCテレビ、AIによるドラマコンテンツ利活用の実証実験を開始

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2023/06/21 12:00

 博報堂DYメディアパートナーズとCBCテレビは、AIによるドラマコンテンツ利活用の実証実験をスタートした。第1弾として、CBCテレビ制作ドラマ「スナイパー 時村正義の働き方改革」のTVer配信スタートに合わせ、そのプロモーション動画をAIを活用して制作した。

 若者(Z世代)に人気の各種SNSや動画プラットフォームでは、スマートフォンを縦にしたままで動画を視聴するUIが主流になりつつある。テレビドラマのプロモーションをスマートフォンで実施する場合、[1.長尺のドラマを短尺のプロモーション動画に編集][2.テレビ(受像機)画面16:9の横長サイズを、スマートフォンを縦にしたときの画面9:16の縦型サイズに編集]と2段階の編集が必要となるが、この編集作業には、大変な労力と時間が掛かってしまうという大きな課題があった。

 そこで同社グループはグループ内のAIソリューションを組み合わせ、スマートフォンに最適化されたプロモーション動画制作にかかる時間と労力を省力化するための実証実験をスタートした。

  1. 博報堂DYメディアパートナーズが東京理科大学創域理工学部 大和田研究室、エム・データと共同開発した「ダイジェスト動画自動生成システム」を利用し、ドラマ本編から1分のダイジェスト動画を生成する。
  2. 博報堂DYホールディングスのグループ横断型の研究開発組織「Creative technology lab beat」の開発した「H-AI MOVIE RESIZER」を用いて、16:9のダイジェスト動画を1:1にリサイズする。
  3. 最後に1:1の動画の両サイドを機械的に削除し、9:16に仕上げる。

 とくに1と2の各AIシステムの利用により、ダイジェスト動画の制作およびリサイズにかかる時間と労力を、大幅に省力化することが可能となった。

 今後は、引き続き各プロダクトならびにソリューションのさらなる精度並びに機能の向上を図る。具体的にはまず「ダイジェスト動画自動生成システム」に関しては、メタデータ生成を自動化し、処理速度を飛躍的に改善するアップデートを2023年度中に実施予定。また「H-AI MOVIE RESIZER」に関しては、9:16へのリサイズ自動化を2023年6月のアップデートで優先的に対応する予定。