レノボ・ジャパンは、ハイエンドVRデバイス「ThinkReality VRX」を発表した。
ThinkReality VRXは、エンタープライズ向けAR/VRソリューションブランド「ThinkReality」シリーズに含まれる、スタンドアロン型ハイエンドVRデバイス。SoCにはQualcomm Snapdragon XR2+ Gen1、メモリは12GB、ストレージは128GBを搭載している。片眼2280×2280ピクセルの高解像度パンケーキレンズを採用し、95度のFoV、90Hzのリフレッシュレートを実現している。インサイドアウト型トラッキングで6DoFに対応し、後部パーツに組み込まれた6900mAhバッテリーはUSB Type-Cケーブルで充電が可能。複数人での共同利用を想定し、レンズ部分以外は除菌ウェットティッシュなどでふき取りできる素材を採用している。基本操作は左右のハンドコントローラーで実施。ハンドトラッキングにも対応予定となっている。
フロント面にふたつのRGBカメラ搭載 「ステレオフルカラーパススルー」に対応しMR表現を実現
同デバイスの前面についているふたつのRGBカメラからの映像をグラス内で表示し、現実の空間に仮想の3D空間やオブジェクトをオーバーレイさせ、デバイスで目を覆っている状態でもAR/MRを実現。VR利用時に視界が遮断されることの安全面にも考慮して設計されており、右目付近のハードウェアボタンを押すことでいつでもVRから外部カメラ映像に切り替えできる。視界の歪みが少ない映像で裸眼に近い遠近感を感じることができ、安全かつリアリティの高い体験を提供する。
Qualcomm提供のOpen XRベースのXR開発プラットフォーム「Snapdragon Spaces SDK」採用
Snapdragon Spacesは、QualcommのXR向けチップセット「Snapdragon」シリーズを搭載したARグラス向け3Dアプリケーション開発や、AndroidアプリケーションへのAR機能追加などを行えるツール。Snapdragon Spaces SDKはUnityとUnreal Engineに対応している。
メタバースや企業トレーニング、シミュレーションに最適
ThinkReality VRXは、メタバース空間上での臨場感のあるインタラクティブなミーティング、場所や時間の制約を受けずに行える業務トレーニング、デジタルツインモデルを駆使したシミュレーションの実施などに適している。カラーパススルー機能を活用することで、実際に現場空間に製品のバーチャルモデルを表示させて配置シミュレーションを行うなど、現実とバーチャルをミックスしたMRにも対応している。