IBMは、創作業務において安全で信頼性の高い生成AIの変革力を活用するため、ウィル・アイ・アム（will.i.am）氏とFYI（Focus Your Ideas）との新たな協業を発表した。
FYIアプリは、アーティスト、クリエイター、イノベーターがプロジェクトでシームレスに協業し、ストーリーボードやメッセージ、ビデオ通話から高解像度ファイルの共有、スケジュール管理まで、すべての創作プロセスをエンドツーエンドで管理し、インスピレーションを与え、力を発揮できるように設計されている。
両者は、ビジネスのための新しいAIとデータ・プラットフォームである「watsonx」を活用し、AIの拡張と、創作プロセスに責任、透明性、説明可能性を持たせるために協力していくとしている。
現在、FYIアプリはIBM Cloud上で稼働しており、IBMの技術により、セキュアで暗号化されたメッセージング機能をプロジェクト全体にわたり利用が可能。watsonxにより、FYIチームは、コンテンツ制作やプロセスのワークフローを自動化できるカスタムAI機能を導入し、管理業務の削減、チーム間のコミュニケーション強化、そして創作プロセスへの時間確保を支援する。FYIは「デジタル・コーチ」として、ビジネス文書の作成やクリエイティブ開発のワークフローの管理など、一連のサービスでクリエイターを支援していく。
FYIの創設者兼CEOのウィル・アイ・アム（will.i.am）氏は次のように述べている。「FYIチームは、IBMとの関係を拡大してwatsonxを活用し、当社のWeb 3.0メッセンジャー・アプリの生産性をさらに高めていきます。信頼できるパートナーであり、生成AI分野のエキスパートであるIBMと協力することで、FYIとクリエーターのコミュニティー双方の拡大が可能になります」
IBMコンサルティングのグローバル・マネージング・パートナーである へスス・マンタス（Jesus Mantas）氏は、「生成AIは、コンテンツ作成とコラボレーション・プロセスを大規模に変革する驚くべき力を持っていますが、そのために使用するAIは、セキュリティー、ガバナンス、透明性が備わっていなければなりません。FYIとIBMは、生成AIを活用したシンプルで高効率なワークフローで、創作におけるコラボレーション・プロセスの変革を共に目指しています」と語っている。
IBMはAI開発において倫理を重視してきた長い歴史があり、今回の協業もその一例。AIワークフローは、FYIユーザーの創作におけるコラボレーションが、責任と説明責任を持ち、説明可能なものになるよう支援する。
