アイレップ、独自のAI技術をクリエイティブ制作ワークフローに組み込んだ「Creative Table PINGPONG」開発

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2023/08/10 12:00

 アイレップは、独自のAI技術をクリエイティブ制作のワークフローに組み込んだAIクリエイティブワークフローシステム「Creative Table PINGPONG(クリエイティブ テーブル ピンポン、以下PINGPONG)」を開発し、運用を開始した。

 企業のマーケティング活動において広告クリエイティブは重要な要素のひとつ。日々変化する生活者の嗜好やニーズ、進化するプラットフォームに対応しながら、とくにデジタル領域で広告運用の成果を維持し続けるためには、クリエイティブの制作スピードや品質、制作本数などさまざまな点でPDCAを回すことが求められる。

 これまでアイレップは、クリエイティブ制作業務専門の拠点「アイレップクリエイティブディベロップメントセンター(新潟・高知)」を設置し、広告プラットフォームの進化やニーズの多様化によるクリエイティブ制作本数の増加に対応するなど、広告運用で成果を出すために必要な制作体制を強化してきた。

 一方で、広告運用やクリエイティブを取り巻く環境はAIやテクノロジーの進化により日々変化しており、広告運用次第で成果が大きく変化した時代から、さまざまな面で自動化が進んだことで広告運用力だけでは成果をだしづらくなっているのが現状。これからは、広告運用の基本であるクリエイティブの制作本数は担保したうえで、クリエイティブの質の高度化や制作作業の効率化などがより一層求められると考えている。

 このような背景から、アイレップは広告クリエイティブの制作数増加に対応し続けるとともに、クリエイティブ力の向上と、効率的かつ効果的なクリエイティブ制作環境を構築すべく、AIクリエイティブワークフローシステム「Creative Table PINGPONG」を開発。これにより、多様化・複雑化する広告クリエイティブのニーズに迅速に対応し、クライアント企業の商品やサービスの広告効果の最大化に取り組むとともに、生成AIによるアシストを最大活用することで、広告クリエイティブ制作時間を最大40%削減することを目指す。

Creative Table PINGPONG概要

 PINGPONGは運用型広告のクリエイティブ制作に特化したAIワークフローシステム。「制作工程管理機能」と「AI制作アシスト機能」によって、ワークフローをハイパーオートメーション化し、管理・制作工数の削減とデザイナーのクリエイティブ力の向上を目指す。

 おもな機能は次のとおり。

成果予測AIによるクリエイティブ判定機能 – 独自アルゴリズムによるクオリティ評価

独自開発の広告クリエイティブ成果予測AI「H-AI IMAGES」を搭載し、配信前に制作物のクオリティ判定が可能。独自のアルゴリズムにより、運用型広告の成果変数(配信設定や配信金額、ターゲティング、配信期間など)を排除し、純粋なクリエイティブの評価に近いクオリティ判定を行うことが可能となる。

ChatGPTクリエイティブ制作アシスト機能 - ペルソナ・訴求軸・キャッチコピー生成

OpenAI社のChatGPTを活用し、クリエイティブプランニングに必要な「ペルソナ設定」「カスタマージャーニー」「訴求軸」「キャッチコピー」の制作をアシストする。サービス理解・ターゲットをChatGPTに学習させ、適切なペルソナ・訴求軸を整理して候補を出し、訴求軸を参照することで最終的にキャッチコピー案を生成。これによりクリエイティブプランニングの初期考察工数を大幅に短縮し、AIによる提案をベースに人のクリエイティビティを加える形で仕上げることにより、今までよりに少ない工数の中でも幅広い訴求のプランニングが期待できる。 

Adobe Creative Cloud連携機能 – デザイン業務をスムーズにPINGPONGへ取り込み

PINGPONGはウェブアプリケーションとしてだけでなく、Adobe Creative Cloudのプラグイン機能も備えている。たとえば静止画広告作成の場合、デザイナーが利用するAdobe PhotoshopにPINGPONGがプラグインとしてインプリメントされるため、デザイナーはアプリを切り替えることなく、Photoshop上でPINGPONGのクラウドストレージ保存やSlack連携によるレビュー機能などが利用可能。

また、Adobe Creative Cloudとのシームレスな連携により、今後、アドビより提供が予定されている生成AI「Adobe Firefly」によるAIクリエイティブを広告制作プロセスに対し導入することで、クリエイティブ力の向上とともに、制作工程における工数削減を視野に入れている。

工程管理機能 – Slackと連動した工程管理・人的管理

クリエイティブ制作の各フローを一元的に管理。与件発生・案件管理・アサイン管理・進捗管理をシステムで統合し、Slack連携を通じて管理とコミュニケーションをシームレスに行うことで、コミュニケーション工数の削減を実現する。

レポート機能

制作した広告クリエイティブを広告配信データと結びつけることにより、デザイナーがいつでも制作物の成果を確認することができる。デザイナーが常に「勝ちクリエイティブ」を把握することで、制作時のクリエイティブ力の向上に寄与する。

制作物管理機能 – クラウドストレージと連動した納品管理

過去に制作したデザインデータを一元管理することで、必要な情報へスピーディーにアクセスでき、これまでのクリエイティブPDCAを一挙に確認できる。ファイル名の自動生成、案件単位でのクラウドストレージへの自動フォルダ生成・保存などをシステムによって自動的に行い、ファイル生成に係る作業時間をゼロにすることを実現する。

 アイレップは今後も、AI技術の研究開発や利活用を通して、デジタル化にともなう市場の変化やクライアント企業のニーズに柔軟に対応し、デジタルマーケティングの推進を統合的に支援していく。