フォントワークスは、同社初のオリジナル欧文書体「Yo One」をリリースした。
新書体「Yo One」について
フォントワークス書体デザインディレクター ヨアヒム・ミュラー゠ランセイ氏が制作したYo Oneは、欧文書体が持つさまざまなバリエーションを複数の軸で体系化したフォントシステムであり、156フォントを有するスーパーファミリー。
大きく分けると6つのファミリーで構成されている。まず「セリフ・サンセリフ」の2スタイルに分かれ、それぞれに書体の特徴を表す「リニア・セミ・コントラスト」の3フレーバーがある。各ファミリーが13ウエイトで展開され、それぞれにローマン体とイタリック体の2アングルを用意している。
6ファミリー(2スタイル×3フレーバー)×26サブファミリー(13ウエイト×2アングル)=156フォントのバリエーションのなかから、フレキシブルにフォントを選択できる。
Yo Oneスーパーファミリーは、ひとつの字形から出発し、セリフの有無、コントランスの強弱など異なる特徴をもつ書体へ展開されている。統一されたルールで設計されたスーパーファミリーのため、セリフとサンセリフなど異なる特徴を持つフォントを組み合わせて使用しても調和を保つことができる。
年間定額制フォントサービス「フォントワークス LETS」「学生向けフォントワークス LETS」にて、追加料金なく利用可能。
美しさと実用性を極めた、ネオヒューマニスト書体
Yo Oneは、ぬくもりを感じる親しみやすさと、信頼性と実用性を兼ね備えた汎用性の高い書体。現代的でクリーンかつ鮮明、あらゆるニーズに対応する書体としてデザインされた。
すべてのスタイルの基礎となっている骨格は「ネオヒューマニスト」。欧文書体の歴史の中で、1950年台に急増したネオグロテスク・サンセリフに対して、より読みやすさを向上させたヒューマニスト・サンセリフが台頭してきた。これらはカリグラフィの手の動きを取り入れ、自然に書かれたようなストロークを再現。ネオヒューマニスト書体は、それがさらに発展したもの。
文字ごとの形状の違いが大きく、識別しやすくなっている。特徴的なのは「C」「e」「3」などに見られるオープンカウンター形状で、開口部を広く取ることにより、判別性や視認性が向上した。