企業と個人をつなぐオンライン人材マッチングプラットフォームを開発・運営するクラウドワークスは、PKSHA Technology(以下、PKSHA)と提携し、対話型AIを活用した生産性向上や、未来における人材活用に根差したデータ活用基盤の構築に関して、包括的な事業提携を推進することを発表した。
提携の第1弾として、対話型AIを活用したジョブマッチング効率化アルゴリズムの開発に着手。フリーランス市場において、AIアルゴリズムの力により、仕事を発注するクライアントと受注するワーカーがより効率的にマッチングし、個人の異なる専門分野・個性を社会の価値につなげることで、「世界で最も多くの人に報酬を届ける会社になる」ビジョンや、「個のためのインフラになる」ミッション実現へと加速していく。
1. 提携第1弾の概要
AIによるジョブマッチングアルゴリズムを研究・開発
- Crowdworks.jp上に登録されている500万人以上のワーカーデータベースや仕事・契約などのあらゆる取引に関するビックデータの提供による、マッチングアルゴリズムの研究・実証
- 対話型AIを活用した企業による求人・仕事募集、ワーカーによる応募・エントリーの生成
- 企業からワーカーへの適切な仕事のリコメンドにおけるAI活用の可能性の探求
AIアルゴリズムにおいて2,000社以上の企業の支援実績を持つPKSHAの知見を活用し、発注主のクライアントや、ワーカー個人にあったリコメンドを行うことにより、(サイト上の検索では見つけることができなかったあるいは時間がかかっていた)仕事募集の案件探しを効率化することが可能に。また、企業も、課題解決に向けてより適切なワーカーを迅速に確保することが可能となる。
2. 提携の背景
対話型AI領域の実績と業界知見を融合し、働く人々の新たな体験を創出
AI技術の進歩やテレワークの普及などにより現代の労働環境は急速に変化しており、フリーランスや副業などの多様な働き方が広がっている。また、企業としても人材の柔軟な確保、専門的なスキルを持った人材の活用の重要性が高まっている。これらの働く人々、企業双方のニーズを満たす場として、人材マッチングプラットフォームの利用が進んでいる。
クラウドソーシングプラットフォームを運営するクラウドワークスは「個のためのインフラになる」というミッションのもと、個の才能や経験が誰かの役に立ち、それによって報酬を得ることができる社会基盤をつくり、日本の生産性を向上していくことを目指している。
一方、「人とソフトウエアの共進化」というビジョンを掲げるPKSHAグループでは、AIが全産業の構造をより良い形に進化させるという信念のもと、創業以来AIの社会実装を牽引しており、2023年3月には複数の対話型AI/大規模言語モデル(LLM)を統合的にカスタマイズできる環境を提供するソリューション「PKSHA LLMS」をリリースしている。
クラウドワークスのフリーランスの業界知見と、PKSHA LLMSをはじめとするAI領域での先進的な知見を融合し、フリーランス市場における生産性向上や働く人々のポテンシャル解放といったテーマに取り組んでいくため、今回の事業提携を開始することとなった。
3. 今後の展望
事業提携/共同開発を通じ、クラウドワークス×AIの取り組みを加速
クラウドワークスは、PKSHAとの本事業提携を通じ、AI×人材マッチング業界についてさまざまな角度から探求し、発見を社会に発信しながら、未来社会における人材活用のためのデータ基盤の構築、AIによる学習・育成の支援も進めていく。今後の2社共同での取り組みとして、生成AIに関する研修プログラムの開発やクラウドワークス利用者向けのスキル認証といった、フリーランス人材の能力拡張に向けた取り組みや、AIによる仕事および仕事観の変化に関する情報発信などを検討している。