ワコム、プロフェッショナル向け液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 17」 と「Wacom Cintiq Pro 22」発表

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2023/10/22 10:00

 ワコムは、Wacom Cintiq Proシリーズに追加された「Wacom Cintiq Pro 17」と「Wacom Cintiq Pro 22」を発表した。

 新製品は2022年10月に発売したフラグシップモデルの液晶ペンタブレット「Wacom Cintiq Pro 27」と同様に、デザイン、テクノロジー、設計機構を磨き上げて造られたプロフェッショナル向け液晶ペンタブレット。ペンの遅延を抑え、滑らかなペン追従を可能にする120Hzのリフレッシュレートに対応し、最大表示色10億7374万色の高精細ディスプレイとカスタマイズ可能な「Wacom Pro Pen 3」を搭載した。

Wacom Cintiq Pro 17&22
Wacom Cintiq Pro 17&22

カスタマイズ性と色再現性に優れたWacom Cintiq Pro

 「Wacom Cintiq Pro 17」および「Wacom Cintiq Pro 22」は、色再現性が重要なワークフローをともなうVFXやCGアーティスト、アニメーター、イラストレーター、デザイナー、フォトグラファーなどのクリエイターと、クリエイティブ教育における学生や教師から寄せられた要望を反映して開発された。よりコンパクトな17.3型の「Wacom Cintiq Pro 17」と描画スペースを確保できる21.5型の「Wacom Cintiq Pro 22」は、いずれも高精細な4K解像度に対応するとともに、動画、映画、テレビ放送でもっとも頻繁に使用される色域であるRec.709カバー率100%ならびにDCI-P3カバー率99%の広色域表示に対応。10億7374万色を鮮やかに映し出す。また、両製品はPantone 認証とPantone SkinTone 認証を取得しており、色を正確に表示するPantone基準を満たしている。

 さらに両製品は、HDR(ハイダイナミックレンジ)動画コンテンツの表示や編集に最適なHLG(ハイブリッドログガンマ)およびPQ(知覚量子化)方式に対応。最適化されたガンマカーブは、SDR(スタンダードダイナミックレンジ)と比較して、肉眼で見ているようなリアルな映像を実現する。

長時間の作業を支える機能

 デザイン、テクノロジー、設計機構を磨き上げて造られたWacom Cintiq Proシリーズは、没入感のある制作環境を実現。「Wacom Pro Pen 3」は作業スタイルに合わせて付属パーツを入れ替え、グリップの太さ、サイドスイッチの有無、ペンの重心をカスタマイズすることができ、自分だけのペンにすることが可能。ディスプレイ側面に配置されたグリップ型のExpressKey(合計8つ、両側に各4つ)は、よく使うショートカットを割り当ててカスタマイズできる。

 また、「Wacom Cintiq Pro 17」と「Wacom Cintiq Pro 22」はマルチタッチ機能を搭載しており、特定のジェスチャーをショートカットとして設定することが可能。加えて、ラジアルメニューやグリッドパネルなど、ディスプレイ上に好きな機能を割り当てて操作することもでき、作業効率を高めることができる。高さや角度を自由に調整可能な専用スタンド「Wacom Cintiq Pro 17 Stand」「Wacom Cintiq Pro 22 Stand」(別売)とともに利用することで、長時間の作業でも快適な姿勢を保つことができる。専用スタンドのほか、VESAマウント規格に対応したアームを取り付けることも可能。

 「Wacom Cintiq Proシリーズは、テクノロジーを押し進めるクリエイター、ゲーム・デザイナー、ビデオ・プロデューサーなどの皆さまとのパートナーシップによって開発されました。私たちはクリエイターの仕事ぶりを観察し、彼らが何を必要とし、何を望んでいるかを尋ねました。彼らの要望と集中的なワークフローのニーズをWacom Cintiq Proシリーズに統合し、現在のニーズを満たし、将来の要望を上回る液晶ペンタブレットを実現しました」とブランド・ビジネス・ユニットのエグゼクティブバイスプレジデント、ファイク・カラオグル氏は述べている。

 ワコムは、クリエイティブ制作のワークフローを強化する革新的なテクノロジーソリューションの開発を進めている。クリエイティブリモートワークの課題を対処するために立ち上げた「Project Mercury」は現在テスト運用中で、リモートデスクトップ接続に対応したプロ向けペンタブレットおよび液晶ペンタブレットでの作業が飛躍的に向上する。