NECは、マイクロソフトコーポレーションのセキュアな環境で利用できるメタバースソリューション「Microsoft Mesh」を利用し、自社のバーチャルエクスペリエンスセンターを開発した。ユーザーへの案内開始は来年1月を予定している。
NECは、ユーザーとともに社会価値創造を行うため、体感と対話で新たなイノベーションを生む共創空間「NEC Future Creation Hub」を2019年より本社に設立。昨年度から「Microsoft Mesh」を先行利用しており、今回、「NEC Future Creation Hub」のバーチャル3D空間を構築し、「空港でNECの顔認証を活用するとユーザー体験がどのように変わるのか」などのユースケースを再現した没入体験型のXRコンテンツを実装していく予定。
同バーチャルエクスペリエンスセンターを活用することで、国内外や時間を問わずユーザーを案内できるほか、物理展示が困難な製品の内部構造や大型設備の再現が可能となり、共創を目指した新しい顧客体験を実現する。
将来的にはNECのデータ分析技術を適用し、ユーザーの導線や滞在時間などのデータを可視化・分析することにより、データをもとにしたより良い空間設計や体験デザインを検討していく。
近年、インターネット上の仮想世界であるメタバースは、空間の制約を越えたコラボレーション手段としてコンシューマ向けのゲームやエンターテインメントだけでなく、企業におけるさまざまな業務への活用が期待されている。
今回活用した「Microsoft Mesh」では、「Microsoft Teams」と同じ認証機能等が使用されるため、セキュアな環境でのメタバース活用が可能。これにより、社内ドキュメントや3Dモデルなどの社内情報をプラットフォーム上で共有しやすくなり、ビジネスにおけるメタバース活用範囲の広がりが期待される。