サイバーエージェント、サイト上で3DCGを活用し顧客に新しい体験を提供するバーチャルストアサービス開始

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2023/12/04 07:00

 サイバーエージェントは、AI事業本部において3DCGを活用し、企業の販促活動を支援するバーチャルストアの開設・運営サービスを開始した。

背景

 同社はこれまで、小売企業のDX推進事業において販促データ基盤を構築し、新たな広告事業の立上げ支援を行うなど、リアル店鋪とデジタルを横断した新たな購買体験の提供に取り組んできた。また、フォトグラメトリー技術やCG制作を強みとする「Cyber AI Productions」や「デジタルツインレーベル事業部」においては、メタバース空間のバーチャルイベント企画制作やデジタルヒューマンの制作などをおこなうほか、研究開発組織「AI Lab」において深層学習を用いた3DCGモデル生成の研究やロボットによる遠隔接客の研究をすすめるなど、AI・3DCG技術の研究開発と社会実装に注力している。

 こうした取り組みのなか、実店舗、ECに次ぐ新たな商空間として「メタバース」でのマーケティング活動支援のニーズが高まっており、3DCGを活用した動的3次元仮想空間においてユーザーの購買体験を向上させることがさらに期待されている。

サービス概要 

 このような背景のもと、企業やブランドの持つ世界観を表現したメタバース商空間の構築およびユーザーとって新しい購買体験の提供を行う「バーチャルストア」を開設・制作するサービスを開始いした。

「バーチャルストア」サービス詳細

ユーザー

「バーチャルストア」内で実際の店舗を見て回るように商品を選んだり、気になる商品の詳細情報を得たりすることが可能。

企業

自社のウェブサイトやECプラットフォーム内に設置するメタバース商空間の企画・制作をはじめ、ユーザーにとって心地よい体験の構築・集客コンテンツやデータに基づいた運用まで一気通貫で実施が可能。また、商品やサービスに合わせてARやチャットボットなどの購買体験・意欲を掻き立てる機能をカスタマイズし、要望に合わせた独自機能の開発も可能。

事例:日本マイクロソフト株式会社

 日本マイクロソフトとの事例では、ヤマダウェブコムに展開されているマイクロソフトバーチャルストアにおいて、Microsoft Surface、Xbox、Microsoft 365、Windowsなど、各ブランドに合わせた世界観を3DCGで表現した。日本においてはリアル店舗を持たないマイクロソフト社の、ほぼすべてのブランド製品をバーチャルストアにて紹介している。

 実際にバーチャルストア導入前と比較し、ストア滞在時間が約1.8倍増加・ストアでの購買率も約1.7倍の増加がみられた。またバーチャルストア訪問後のアンケート調査では、約26%のユーザーが「購買意向度が上がった」と回答している。

今後

 サイバーエージェントは企業ブランディングに合わせたオリジナルの「メタバース商空間」を提供するとともに、バーチャル空間内でサービスや商品に触れられることによるユーザー体験のリッチ化を図り、AIと有人によるハイブリッドなバーチャル接客や、ボディスキャンデータを活用したバーチャル試着、購買データなどを活用した新しい購買体験を創出するバーチャルストアの運営を行っていく。