KADOKAWAは、任天堂とのゲーム著作物の利⽤に関する包括的許諾契約を締結したことを発表した。これにより、さまざまな著作物(IP)の二次利用の管理・収益分配を可能にするMCN(マルチ・チャンネル・ネットワーク)「CSP(クリエイターサポートプログラム)」を利用するクリエイターは、任天堂のゲーム著作物を利⽤したYouTubeなどへのコンテンツ公開と収益化が可能となる。
任天堂では「ネットワークサービスにおける任天堂の著作物の利⽤に関するガイドライン」を公開しており、同ガイドラインを遵守することで、個人の利用者によるYouTubeなどへの任天堂のゲーム著作物を利⽤したコンテンツの公開・収益化を認めている。
同ガイドラインは、個人のクリエイターが対象であり「法⼈などの団体」は対象外となっているが、今回、KADOKAWAと任天堂が同契約を締結したことにより、KADOKAWAのMCN「CSP」においては、法人などの団体に所属するクリエイターであっても一定の条件を満たすことで、YouTubeなどへの任天堂のゲーム著作物を利⽤したコンテンツの公開・収益化が可能となる。
KADOKAWAのMCN「CSP」とは
「CSP」とは、KADOKAWAがMCN事業者として提供されたシステムを活用、独自の二次利用の管理・収益分配システムを構築し、クリエイターがYouTubeなどのコンテンツに他社のゲーム・アニメ・コミック・音楽などの著作物を利用したり、自身が創作した著作物(IP)の二次利用(切り抜き含む)を許諾・促進したりすることで、「クリエイター」としてだけでなく「権利者(著作権者)」としても、収益やPRの機会を得られるサービス(2022年3月提供開始)。
すでにKADOKAWAのYouTubeアニメやクリエイターのコンテンツなど、一部の著作物(IP)から導入を開始しており、これにより著作物の管理に厳格な各種SNSであっても「創作の連鎖」を生むことが期待できる。また、二次利用の管理・収益分配だけでなくYouTubeMCNとして、YouTubeの最新アップデート情報の提供、KADOKAWAグループの他事業との連携や、企業タイアップ案件の企画など、クリエイターの創作活動に役立つさまざまなサポート機能を提供している。