ワコムは、リモートアクセスソリューション「Splashtop」の提供元、スプラッシュトップと共同で開発した、リモート環境下で最新のワコムの液晶ペンタブレットとペンタブレットに対応するペン入力最適化機能「Wacom Bridge」の一般提供を2024年1月17日(水)より開始する。「Wacom Bridge」はスプラッシュトップが提供する「Splashtop Enterprise」および「Splashtop Business Performance」からアクセスすることができ、スプラッシュトップ販売パートナーを通じて提供される。
「Wacom Bridge」は、日本および米国、カナダで同時に提供開始される。一部ユーザーに限定したテスト運用期間を経て、今回正式に、3ヵ国で同時に提供が開始される。リモート環境でのデジタルペンやペンタブレットを使った業務に課題を感じていたクリエイターが、オフィスとリモート双方の環境で、デジタルペンの入力を最大限に活用することができるソリューション。
ワコムとスプラッシュトップは数年にわたり、さまざまな分野のクリエイターのリモートワークにおける課題を解決するために協力してきた。今回発表となった「Wacom Bridge」は、両社の強みを最大限に生かし、プロのクリエイターのニーズに特化した新しいサービス。ペン入力で使用するWindows InkおよびWintab APIのサポートなど、これまでワコムとスプラッシュトップが提供してきた「リモートスタイラス」にいくつかの新機能が加わった。
「Wacom Bridge」の機能
Wacom Inkline
リモート環境での描画時に、ネットワークの遅延により、手元のペン先の追従が遅れている部分にラインを補うことで体感遅延を低減させる。
設定の一元管理
リモート環境でも、手元のデバイス(液晶ペンタブレット、ペンタブレット)の設定が反映される機能
切り替え不要
リモート環境でも、手元の環境でも、設定を切り替えることなくいつでもペンタブレットを使うことができる。
Splashtopが「Wacom Bridge」向けに提供する主要機能
「Splashtop」は、Nvidia、Intel、AMD の最新のグラフィックカードなどに対応しており、ファイル転送、マルチモニターサポート、マイクパススルー、ハイファイオーディオ、4:4:4カラーモード、アクセスのスケジュール化機能、SSOなどのセキュリティ機能を提供する。アプリケーション固有の設定をローカルおよびシステム間で、シームレスに遅延なくペン操作を可能にし、ペン入力で使用するWindows InkおよびWintab APIのサポートなど、プロクリエイターのニーズに初めて対応した新サービスが加えられた。
ワコムとスプラッシュトップの最先端テクノロジーを融合させたソリューションにより、クリエイターはセキュアでシームレスな、場所を選ばない環境で作業することが可能になった。2020年6月にワコムはスプラッシュトップに「リモートスタイラス」の技術提供をし、開発が始まった。その後、2020年10月にリモートスタイラス機能「Splashtop Streamer Ver3.4.2.1」で傾きと筆圧感知に対応し、2021年3月14日に発表した「Splashtop Streamer Ver3.4.4.0」でワコムのドライバに対応した。
こうした一連の取り組みにより、リモートデスクトップ接続で、クリエイターがストレスなくワコムのデバイスを使用できるアーキテクチャが開発された。今回、「Wacom Inkline」機能を追加した「Wacom Bridge」が提供開始となった。
ワコム ブランド・ビジネス・ユニット エグゼクティブ・バイス・プレジデント ファイク・カラオグル(Faik Karaoglu)氏のコメント
「Wacom Bridgeは、ワコムとクリエイターの持続的なパートナーシップを発展させる最新の製品として、プロのクリエイターのニーズを予測し、そのニーズを超えることを目指しています。Splashtopの高度なリモートパフォーマンスと機能により、遠隔地でもオフィスで作業するのと同様の体験をクリエイターに提供できるようになりました」
スプラッシュトップCEO マーク・リー(Mark Lee)氏のコメント
「我々は常に、プロのクリエイターが、どこからでもデジタル機能を最大限に活用できるよう取り組んできました。 それが今日ではこれまで以上に重要になっています。 ワコムとのパートナーシップにより、アーティストやクリエイターが求めていた、固有かつ、統合化されたセキュアで、高性能なリモート体験を提供します。」