アドビは、ドイツの多国籍企業ヘンケルとのパートナーシップの拡大を発表した。Adobe FireflyとAdobe Experience Cloudを使用し、生成AIによってコンテンツサプライチェーンを進化させることで、ヘンケルはグローバルなブランドポートフォリオ全体で大規模なパーソナライゼーション実現を目指す。
ヘンケルはLOCTITE(ロックタイト)、Persil(パーシル)、Schwarzkopf(シュワルツコフ)などのブランドを通じ、多角的なポートフォリオを展開しており、インダストリアル事業とコンシューマー向け事業で業界をリードしている。
多くのグローバル企業と同様、ヘンケルにおいても、デジタルマーケティングとオムニチャネルのキャンペーンや商品展開のニーズに対応するため、高品質かつパーソナライズされたコンテンツの需要が爆発的に増加している。
「Adobe Firefly Custom Models」により、自社のアセットを用いてAdobe Fireflyの生成AIモデルのトレーニングと微調整を行うことで、ヘンケルはブランドに沿ったコンテンツを制作し、繰り返し作業を省いてコンテンツのプロダクションを迅速化することができる。たとえば、同社のヘアケアブランドであるSchwarzkopfのチームは、多様なビジュアルアセットを作成することで、ユーザーの髪の色、スタイル、長さにもとづき商品のレコメンデーションを行うなど、真のパーソナライゼーションをサポートできる。
ヘンケルはこれまでも、パーソナライズされた顧客体験を先駆的に提供してきた。現在使用中のデジタルビジネスプラットフォームのRAQNは、Adobe Experience PlatformやAdobe Real-Time Customer Data Platformといったアドビのエンタープライズアプリケーションを活用しており、同社はB2B/B2C ユーザーに関する包括的なビューを確保している。
さらに、ヘンケルは今後、Adobe Experience Platform上に構築されたAdobe Journey Optimizerに組み込まれた生成AI機能を活用することで、多様なメッセージを自動生成してカスタマージャーニーを編成し、顧客エンゲージメントを促進。Adobe Fireflyで作成されたビジュアルアセットと組み合わせることで、同社はマーケティングキャンペーン、ウェブサイト用クリエイティブ、モバイル体験のパーソナライズと提供を迅速に行い、顧客ロイヤルティを強化して、ユーザーのメッセージ疲れを回避することを目指す。