友情の形は「ソリッド」から「リキッド」へ 電通がアジア7市場のZ世代レポートを発表

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2024/04/18 07:00

 電通において、若者と社会のより良い関係性の構築を目指すプランニング&クリエイティブユニット、電通若者研究部「ワカモン」(以下「ワカモン」)は、アジア7市場(日本・台湾・インドネシア・タイ・ベトナム・フィリピン・マレーシア)の10~20代の学生を対象に、Z世代の新たな価値観についての「ツギクル」調査を実施。その結果を、「Exploring Future Insight(第1弾テーマ「ツギクル友情の形」)」としてレポートにまとめ、発表した。

 同レポートでは、アジア7市場のZ世代のインサイトから導き出す「未来仮説(Foresight)」を起点に、各市場共通の変化ならびに、その差異に着目することで、Z世代が未来に向けて考える価値観や潮流を理解することを目指す。

 本レポートが提唱する主な未来仮説(Foresight)は次のとおり。

アジア7市場のZ世代が考える「ツギクル友情の形」

Z世代の友情観は従来の「ソリッド」なものから、目的・状況ファーストな「リキッド」なものへ変化

「インターネット×コロナ禍」による、つながりの前提の融解。

コロナ禍を経て社会が変わる中、SNSやネットを通じて育ったZ世代は、従来の規範にとらわれない友情観が主流になりつつある。

友情の形は「ソリッド」なものから、「リキッド」なものへ。

コロナ禍を経て、リアルなつながりだけでなく「趣味や目標が一緒」などの柔軟な基準で形成されるリキッドな友情が増加。集まることが難しくなるなかで個人主義と自由主義が友情に影響を与え、国際的にも顕著な傾向が見られる。

つながりに悩むインサイトに、支援の可能性はある

新たな悩みとして「自由すぎてどうしたらいいかわからない」が浮上する一方、アイデンティティ形成やつながり支援を目指すマーケティングの重要性が強調され、コト消費やコミュニティマーケティング、共創マーケティングが注目されている。

 電通は、同レポートで得られた広い知見を活用することで、従来からワカモンが提供する「ForesightPlanning(以下、フォーサイトプランニング)」による日系企業の海外展開支援の精度を向上させ、同時に、ワカモンメンバーは、国内外市場における「若者と社会の翻訳者」として企業のコンセプト・クリエイティブ開発を支援していく。

フォーサイトプランニングの支援内容

  1. 海外市場を含むZ世代の生声と、彼らの目に映る「これからの未来の仮説」を定性的に収集可能
  2. 共創プラットフォームβutterflyに所属するZ世代へのヒアリングが可能
  3. ワカモンメンバーが、「現地の若者と社会の翻訳者」としてコンセプト・クリエイティブ開発をサポート

 今後も同社は、ワカモンによるアジア各拠点でのグローバル活動を推進するとともに、国内外を含めた大学生を中心に若者当事者と協力し、「食」「旅行」「健康」「恋愛」などZ世代の価値観を把握し、「次にくる形」を継続的に調査する。さらに、これらの結果を未来仮説(Foresight)としてワカモンにナレッジを蓄積することで、プランニング・コンテンツ開発の精度を向上させ続ける。

 これからもZ世代の若者と企業、そして社会とのより良い関係構築を目指し、活動を続けていく。