GMOインターネットグループは、インターネットインフラ、広告、金融、暗号資産事業を展開。さらに、グループを挙げて生成AIの活用を推進している。
今回、生成AIのさらなる利用促進に向けて、GMOインターネットグループの全パートナー(従業員)が、生成AIモデル「Gemini Pro」と「Claude3」を、コミュニケーションツール「Slack」上で利用できるようになった。すでに、「GPT-3.5」と「GPT-4」も利用できる環境を提供しており、パートナーが「一度に複数の生成AIモデルに依頼をし、そこから人間が最適解を選ぶ」という、よりクリエイティブな生成AIの活用ができるようになった。
今後もGMOインターネットグループは、生成AI活用促進に向けた各種施策を進めていく。
「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」の取り組み
GMOインターネットグループは、全パートナーがAIを活用できる「AI人財」となることを目指している。時間とコストを節約し生産性を高めることで、創出した時間でよりクリエイティブな業務をおこない、AIを活用した各種プロダクトやサービスの開発を加速することで、すべての人の「笑顔」と「感動」を創出することを目指している。
同社はビジョンの実現に向けて、2023年にグループ内にAI活用を推進する「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」を立ち上げ、各種取り組みを推進している。2024年以降に取り組む施策の策定にあたり、2024年3月にグループ各社の国内全パートナーを対象に実施したアンケート調査を実施。その結果、生成AIツールの有料版を利用できていないパートナーの74%が、有料ツールの利用を希望している実態が判明した。
今回、こうしたパートナーの生成AI活用意欲に応え、「AI人財」の育成と、AI活用のさらなる促進をすべく、有料版の生成AIツールを各自での登録・申し込み不要で即座に利用できる環境を提供することに。パートナーは、各モデルを業務によって使い分けたり、複数モデルから異なるアイデアをもらったりするなど、よりクリエイティブな生成AI活用を、簡単に行うことができる。
複数の生成AIモデルとの会話例
複数の生成AIモデルに「一度に依頼」をし、「複数の回答」を同時に得ることができる。最適解を「人間が選ぶ」という、よりクリエイティブな生成AIの活用を実現している。
Slack上で提供しているモデル
いずれのモデルもGMOインターネットグループ株式会社のパートナーが、Slack上で各モデルをメンションすることで利用できる。また、データ学習をされない環境で提供しているため、安全に利用できるという利点がある。
既存モデル
「ChatGPT」(OpenAI)
- 「GPT-3.5」
- 「GPT-4」
- 「DALL-E」
新規モデル
「Gemini」(Google)
- 「Gemini 1.5 Pro」
「Claude」(Anthropic)
- 「Claude 3 Sonnet」
生成AIアプリを利用しているパートナーの声
アプリケーションを利用しているパートナーからは、次のような声があがっている。
- 一人ひとりが各種生成AIの有料版を契約すると手間がかかり、コストも高くなるので非常に助かる。
- 使いたい生成AIをWebブラウザで切り替えなくても、「Slack」上でシームレスに使えるのは嬉しい。
- 「Slack」での提供がなければ、すでに契約している「ChatGPT Plus」で満足してしまい、有料の「Gemini」や「Claude」は試していなかったかもしれない。
- 「Slack」のチャンネルに生成AIを組み込むことで、活用の幅が広がり業務効率化や質の向上につながっている。
担当者コメント
GMOインターネットグループ株式会社 「AI(愛)しあおうぜ!プロジェクト」プロジェクトリーダー 李 奨培(り じゃんべ)氏
2024年にAI活用のスローガンを「AI活用No.1企業へ」から「AIで未来を創るNo.1企業グループへ」に刷新し、経営目標スローガンに据えています。我々のチームの足元の最大の目標は、AI活用の環境を1日でも早く整えることです。今回の「Gemini Pro」、「Claude3」への対応だけではなく、最新の生成AIを皆が安全かつ気軽に使えるような環境づくりに、引き続き尽力してまいります。