IBMとSAP、生成AIで顧客の次世代企業への変革を支援するパートナーシップを拡大

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2024/05/14 06:30

 IBMとSAPは、両社のパートナーシップにおいて、顧客がビジネス価値を引き出すのに役立つ新しい生成AI機能と業種別クラウド・ソリューションを含む、次時代のビジョンを発表した。

 IBM Consulting シニア・バイス・プレジデントのジョン・グレンジャー(John Granger)氏は、次のように述べている。「IBMとSAPが共有する生成AIへのアプローチは、オープンなエコシステム、信頼性、目的に応じたモデルに基づいて構築され、お客様がビジネスの成果を最適化できるよう支援します。両社の新たな価値創造パートナーシップの取り組みによりお客様は、生成AIを通じてイノベーションや競争優位への道筋を加速し、次世代企業への変革を可能にします」

 SAP のカスタマー・サクセス担当最高収益責任者兼執行役員であるスコット・ラッセル(Scott Russell)氏は、次のように述べている。「IBMとのパートナーシップを拡大し、より多くのお客様がRISE with SAP( https://www.sap.com/japan/products/erp/rise.html )を活用してクラウドへの移行を加速し、クラウド・ビジネスに対する生成AIの革新的なメリットを実現できるよう支援することは、理にかなっています。このパートナーシップの拡大により、より多くの両社のお客様が、クラウド、データ、ビジネスAIを活用したイノベーションを創出し、ビジネスを成長させ変革することで新たな高みに到達できるよう支援していきます」

 IBM Consultingと SAP は、以下の主要分野で顧客を支援することで、RISE with SAP により実現する変革の加速を目指している。

 次世代のAIビジネス・プロセス:両社は、RISE with SAP向けの新しい生成AI機能を構築し、業界固有のクラウド・ソリューションや基幹業務アプリケーション全体にわたるSAPのビジネス・プロセスにAIを導入する機会を検討している。IBMはまず、SAP Business Technology Platform(SAP BTP)を基盤とするSAPのクラウド・ソリューションとアプリケーションのポートフォリオ全体にAI機能を拡張する予定。これには、RISE with SAP、GROW with SAPソリューション、CFOオフィス向け財務ソリューション、サプライチェーン管理ソリューション、人的資本管理ソリューション、SAP Customer Experienceソリューション、Intelligent Spend Managementソリューションなどが含まれる。さらにIBMは、SAP SignavioとSAP Business AIソリューションを活用し、PoC(概念実証)適用プログラムを通じて次世代ビジネス・プロセスの定義を支援する予定。

次世代の業界イノベーション

両社は、データ・ドリブンの洞察によるエンドツーエンドのビジネス・プロセスに、インテリジェントな業界向けユースケースを構築し、次世代の業界イノベーションを促進予定。まずは、製造、消費財、小売、防衛、自動車、公益事業にフォーカスし、これには、最近両社で共同開発した、消費財および小売業界向けの新しいAIソリューションも含まれる。IBMは、この取り組みの一環として、業界、機関業務、製品提供にわたる100を超えるAIソリューションの広範なポートフォリオの開発を開始した。さらにIBMは、次世代のビジネス・プロセスとAIによる効果を定義する、規範となる業界バリュー・マップの開発を予定している。顧客は、グローバルなIBM Innovation StudiosとSAP Innovation Centerを通じて、これらすべての新たなAIソリューションにアクセスすることが可能。

次世代プラットフォーム・アーキテクチャーと顧客導入アプローチ

次世代企業には、次世代プラットフォーム・アーキテクチャーと、顧客導入への近代化されたアプローチが必要。価値創造パートナーシップの取り組みを通じて、IBMはクリーン・コア・アプローチを可能にする次世代リファレンス・アーキテクチャーを提供し、そのためにSAP BTP、SAP Signavio、LeanIXのソリューションを活用する予定。これらの新しいリファレンス・アーキテクチャーは、データ、プロセス、システムとデバイスの統合、プロセスのオーケストレーション、自動化にわたる標準の定義に役立つ。SAPプロジェクトを担当するIBMのコンサルタントは、IBMのAIサービス・プラットフォームであるIBM Consulting Advantageと、独自のメソッド、アセット、アシスタントのポートフォリオを活用し、再現性と一貫性をもって顧客を支援している。また、 IBM Consulting Advantageの活用により、IBMのコンサルタントは、ユーザー・ストーリーの作成、テストスクリプト、トレーニング、変更管理コンテンツ、コード生成などのタスクを完了するために生成AIを活用することで、SAPソリューションの提供方法を変革し、生産性を向上させ、リスクを低減することができる。

次世代エコシステムの拡大

両社は、IBMとSAPのビジネス女性ネットワーク、SAP University Alliancesプログラム、SAPとIBMのVeterans to Workプログラムなど、それぞれの従業員ネットワーク・グループや「次世代」コミュニティーを中心に提携し、コンサルティング職におけるSAPソリューションの経験を増やし、次世代の人材を育成する予定。両社はまた、IT分野における若者の育成や、グローバル・サプライ・チェーンへのソーシャル・ビジネスの統合を加速するなど、社会的に影響のあるプログラムにおける協力の新たな方法を模索していく。

watsonx Generative AI Hubで利用可能になる予定

IBM Granite モデル・シリーズは、SAPのクラウド・ソリューションとアプリケーションのポートフォリオ全体で利用できるようになる見込みで、これはSAP AI CoreのGenerative AI Hubに支えられている。Generative AI Hubは、適切で信頼性が高く、責任あるビジネスのためのAIを促進し、幅広い大規模言語モデル(LLM)への即時アクセスを提供する。これにより、IBMとSAPは、IBM Watson AIテクノロジーをSAPソリューションに組み込むことに関する協業をさらに拡大する。また、watsonx.ai Granite の機能をさらに強調するためIBM は、一部のお客様向けにGenerative AI Hubのモデルを活用して拡張機能を構築する予定。

 この取り組みは、テクノロジー、業界、分野の深い専門知識にもとづいた、 両社の 50年以上にわたる協力関係を基礎とし、顧客を第一に考え、市場の需要に応えるために進化し続けるという両組織の共同コミットメントを示すもの。