LINEヤフーと出前館、最短30分で届く即配サービス「Yahoo!クイックマート」の提供を開始

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2024/08/14 06:30

 LINEヤフーと出前館は、生鮮食品や日用品などを最短30分で届ける「Yahoo!クイックマート」の提供を、都内の一部地域で開始する。港区と渋谷区、新宿区から先行リリース後、医薬品など取り扱い商品を拡充しながら今年中には全国(出前館の配達エリアに限る)での展開を予定している。

 「クイックマート」は「Yahoo!ショッピング」(アプリ、スマートフォンブラウザー版)内でサービスが展開され、ユーザーは「Yahoo!ショッピング」上で注文から決済まで完結でき、対象金額の1%の「PayPayポイント」が付与される。ユーザーは、配達を希望する場所の対象エリア内にある、コンビニエンスストアやスーパーなどで販売されている生鮮食品や日用品(※)を選択し、注文・決済する。その後、出前館の配達員がストアで該当商品をピックアップして配達し、最短30分で商品を受け取ることができる。

※提供開始時の対象ストアは、ローソン、マルエツ、Picard(ピカール)、今後ドラッグストアなど順次オープン予定。

「クイックマート」開始の背景

 これまでLINEヤフーと出前館などは、ダークストア型の「Yahoo!マート by ASKUL」を都内中心に提供してきた。本サービスは新型コロナウイルス感染症の拡大による在宅時間の増加などにより急速に浸透し、感染症が収束した後も、社会の変容を背景に継続的に多くのユーザーが利用しており、食料品や日用品の即時配達事業に大きな可能性を感じている。

 たとえば、タイムパフォーマンスを意識するユーザーの数は増加しており、日本インフォメーション株式会社の調査によると、タイムパフォーマンスを意識して行っていることは、「ながら動画視聴」に次いで、「ネットショップ・ネットスーパーの利用」の順位が高くなっている。(参考:日本インフォメーション株式会社「タイムパフォーマンスに関する意識調査」)

 また、農林水産省によると、スーパーやコンビニエンスストアなどが近くになく、自動車も使えない買い物が困難な買い物弱者(65歳以上)が、2020年時点で全国に904万3,000人いると推測され、高齢者を中心に食料品の購入に不便や苦労を感じる「食料品アクセス問題」が顕在化していることがわかった。(※参考:農林水産政策研究所「食料品アクセスマップ」)

 このような背景のもと、これまで以上に提供エリア・商品を拡充することで、ユーザーのタイムパフォーマンス向上や「食品アクセス問題」の課題解決の一助となることを目指し「クイックマート」の開始に至った。

 「クイックマート」では小売事業者と連携し、実店舗から商品を配達することで、従来のダークストア型ではカバーが難しかったエリアへの配送や商品の取り扱いが可能となる。

 なお、「クイックマート」のリリースにともない、これまで提供してきたダークストア型の「Yahoo!マート by ASKUL」は8月末にサービスを終了する。また、「出前館」での日用品配達についても、順次「クイックマート」への切り替えを実施する予定。

 ユーザーは注文の時間枠を気にすることなく、家事で忙しい時や、体調が悪く外出が難しい時でも、近くのストアの中から欲しい商品を選び、自宅に居ながら買い物できる世界が広がる。LINEヤフーと出前館は、「クイックマート」を通じて、ユーザーの「欲しいものが欲しい時に手に入る」世界の実現を目指す。