Anime NYC とジャパン・ソサエティー(JS、在NY)はJSにてアメリカン・マンガ・アワード授賞式を開催し、受賞者を発表した。本イベントは、日本マンガ界の優れた功績と、北米で過去1年に出版された優秀なマンガ作品を称えることを目的とし、北米でのマンガ振興に貢献したマンガ作者、翻訳者、レタラー、そして出版デザイナーの受賞者をアメリカのマンガ出版業界プロフェッショナルの投票により決定した。
本イベントは、過去に米国大統領、日本の首相、ノーベル賞受賞者も登壇したジャパン・ソサエティーのステージにて、今年のAnime NYC コンベンションの前夜祭として行われた。Anime NYC コンベンションは米国東海岸で最大の日本文化イベントであり、今年も2024年8月23日~25日にマンハッタン・ミッドタウンにあるジャビッツ・センターで開催され、10万人の参加者が見込まれている。
授賞式は著者のマット・アルト氏が司会進行役を務め、日本のイラストレーターであるアッキー・ブライト氏が開会の挨拶を行った。
翻訳家であり『Manga! Manga! The World of Japanese Comics』(講談社インターナショナル)の著者でもあるフレデリック・L・ショット氏にマンガ出版殿堂賞が授与された。ショット氏の作品はマンガを英語圏に進出させ、北米にマンガ文化を広めるための多大な貢献を果たした。
2024年アメリカン・マンガ・アワード受賞者は次のとおり。
最優秀新人マンガ賞
#DRCL midnight children
- by 坂本眞一(ブラム・ストーカーの『吸血鬼ドラキュラ』にもとづいた作品)
- ビズメディア
- 編集者: アンドリュー・クーレ ・バートッシュ
- 翻訳者: ケイレブ・クック
- レタリング: ブレンドン・ハル
最優秀継続マンガシリーズ賞
ダンジョン飯
- by 九井諒子
- エン・プレス
- 編集者: アビゲール・ブラックマン、 トーマス・マッキャリスター
- 翻訳者: テイラー・エンゲル
- レタリング: アビゲール・ブラクマン
最優秀古典マンガ新装版賞
ご近所物語
- by 矢沢あい
- ビズメディア
- 編集者: カーラ・クラーク
- 翻訳者: アンドリア・マックナイト
- レタリング: ミシェル・パング
最優秀翻訳賞
スティーブン・コーラー とんがり帽子のアトリエ の翻訳
- by 白浜鴎
- 講談社
- 編集者: 橋本温子
最優秀レタリング賞
リス・ブレイクスリー とんがり帽子のアトリエ のレタリング
- by 白浜鴎
- 講談社
- 編集者: 橋本温子
最優秀出版デザイン賞
アダム・グラノ わたしは真悟 のデザイン
- by 楳図かずお
- ビズメディア
- 編集者: ジョエル・エノス
- レタリング: エブン・ウォルディンガー
Anime NYC のイベントディレクターであるMK Goodwin氏は、「Anime NYC とジャパン・ソサエティーはマンガ界の優秀さとクリエイティビティを称えることを誇りに思います。これからこの伝統を続けていくことを楽しみにしています」とコメントしている。
入賞者はジャーナリスト、図書館司書、翻訳者、レタリングやデザインのプロフェッショナルなど、日本マンガ界の優れた専門家によって選出された。受賞者は、北米(米国・カナダ)のマンガ出版社で編集業務に携わる数百人のプロフェッショナルによる投票で選出された。
授賞式の様子は数週間後にアメリカン・マンガ・アワードのウェブサイトにてビデオ・オン・デマンドで視聴可能になります。