コーポレートブランディング支援を行う揚羽は、2024年に創業140周年を迎えた、商船三井の周年ブランディングプロジェクトを支援した。
プロジェクトの背景
140年におよぶ歴史のなかで、経済や事業環境などが大きく変化する激動の時代を乗り越え、成長を遂げたからこそ、現在の株式会社商船三井の姿がある。企業のDNAとは、「なぜ乗り越えられたのか」「なぜその時にそう決断して動いたのか」といった、これまでの行動のなかにある「なぜ(Why)」に宿っている。
プロジェクトを通して、従業員の納得感や安心感、帰属意識を高め、グループビジョンの実現に向けた原動力にすることを狙いとしている。
全従業員がDNAについて考えるワークショップ
140周年企画のコンセプトは「商船三井ブランドの価値と力の源泉を再認識し、グループビジョンの実現と次期経営計画をやり切るパワーに変える。」に決定。約1年かけて「過去の振り返り」、「DNA・『らしさ』の要素の言語化」、「従業員への浸透活動」に取り組んでいった。
そのなかで「従業員への浸透活動」のひとつとして、過去から未来へ継承し育むべき「商船三井らしさ(強み)」を考え、共有することで、相互理解を深めるワークショップを実施。次の3つのテーマで各職場において議論を進行し、アウトプットするプログラムとした。
- テーマ1:自社らしさといえるワードとその理由を考える
- テーマ2:未来視点で、より求められる自社らしさとそのイメージを考える
- テーマ3:承継する自社らしさと未来への価値提供ストーリーの「CMコンテ」を作る
テーマ1では、社史の読み込みとインタビューから抽出した強み要素のうち、9つのキーワードを抜粋しワークシートを作成。9つのキーワードから自分が考える強みを3つ選択してもらいいただき、その理由を言語化した。
テーマ2では、グループビジョンの実現と次期経営計画をやり切るためにより伸ばすべき強みは何か、未来視点で意見交換がなされた。
テーマ3では、テーマ1・2で考えた自社らしさのアウトプットとして、グループでCMコンテを制作。従業員それぞれが考える自社らしさを具体的な表現に落とし込み、1人ひとりが自社らしさや未来への価値提供の姿について自分ごとと捉える時間とした。
アウターブランディングとの連携
140周年企画のシンボルとして策定した周年ロゴは、名刺やオフィスで配布されるノベルティ、新聞広告などあらゆる場所に使われ、アウターブランディングとしても活用されている。
140周年ロゴ
海運業と関連付けて、船に見立てた矢印のアイコンをデザイン。右方向を示す矢印のアイコンは、過去から現在、そして未来を切り拓き、次へと力強く進む同社の意志を反映している。
ガイドライン
ロゴの使用ルールなどの情報をまとめたガイドラインを作成。ロゴのコンセプトや名刺・ポスターなどの各種ツールへのロゴの使用例・使用禁止例などを提示している。ガイドラインにより、ブランドの世界観の統一を図った。