ショートドラマアプリ「BUMP」を運営するemole、世界100ヵ国・地域でアプリ提供およびドラマ配信を開始

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2025/03/06 14:00

 ショートドラマアプリ「BUMP」を運営するemoleは、世界100ヵ国・地域でアプリ提供およびドラマ配信を開始する。まずは米国・台湾・韓国を初期の重点地域とし、11作品を字幕版で、5作品を吹き替え版で配信する。さらに、現地の制作会社との協業を進め、各市場のクリエイターとともにオリジナル作品を制作・配信していく予定。その第1弾として、韓国で2025年5月に作品を公開します。

背景

グローバルのショートドラマ市場は2029年に8.7兆円規模に クリエイターおよびプラットフォーマーが世界展開を加速

 同社が運営する「BUMP」は、1話1分~3分の短尺ドラマを「待つと無料」などマンガアプリのような仕組みで楽しめる、日本初・日本発のショートドラマアプリ。

 市場調査会社YHリサーチによると、縦型ショートドラマ市場は2026年には日本国内で1,530億円規模に達し、グローバルにおいては2029年に2023年の10倍となる8.7兆円へと拡大すると予測されている。

 国内では、BUMPの立ち上げを行った2022年〜2023年にかけて企業広告を目的としたショートドラマが主流であったが、2024年には大手テレビ局の参入やスタートアップの資金調達が相次いだ。大手からスタートアップ、クリエイター・プラットフォーマーなど垣根を越えたプレイヤーが急増し、市場はいっそうの活況を呈している。また、日本に先行して市場が形成されていた中国発のショートドラマアプリも数多く存在し、米国のマーケットを中心に海外展開が加速している。

 「BUMP」では、今回の世界展開に先駆け、2024年5月に韓国市場へ進出した。日本国内で人気の作品を翻訳して配信したところ、アプリダウンロード数が順調に伸び、作品の切り抜き動画もSNSで話題となるなど、手応えが得られている。

 これらを背景・土台として、今後のさらなる市場拡大を目指して世界100の国と地域を皮切りに、世界進出する。

「BUMP」世界進出の概要

重点地域として米国・韓国・台湾を選定

今回、米国・韓国・台湾を初期の重点地域として設定した。各地域におけるショートドラマ市場の成長ポテンシャルやコンテンツ形式への受容度に加え、日本との文化的親和性も考慮している。

多言語展開に加え、ショートドラマ制作力を活かしたローカル作品も予定

初期は、日本市場での成長を支えた人気コンテンツを中心に配信する。現在、日本語版で配信中のショートドラマを英語・韓国語・台湾語へ順次翻訳し、まずは字幕版11作品、吹き替え版5作品を提供。

さらに既存コンテンツの翻訳・配信だけでなく、同社がこれまでに培ってきたショートドラマ制作力を活かし、現地パートナー企業と連携したオリジナル制作も進める。これにより、各地域の視聴者に響くコンテンツを提供し、着実な事業成長を実現していく。

まず第1弾として韓国現地の制作会社FLIM.CO.,LTDと提携した作品を2025年5月に配信予定。

BUMP独自の「切り抜き動画」マーケティング手法を海外でも

「BUMP」は、2022年12月末のアプリローンチから1年半足らずで、広告配信を行うことなく100万ダウンロードを達成した。これを下支えした作品の切り抜き動画を活用したSNSマーケティングを軸にダウンロード数を伸ばしてきた結果、これまでの総再生回数は25億回を突破。今後、この切り抜き動画を用いたプロモーション手法も多言語でも展開する。

今後の展望

 今後、各地域において、日本を上回るスピードでの成長を目指す。さらに、グローバル市場での売上が国内収益を超えることを視野に、各国の市場特性に最適化した作品展開と「BUMP」の事業拡大を進めていく。

 また、同社はこれまで日本国内において、クリエイターへの収益還元に加え、ショートドラマの企画に活かせる視聴データやトラフィックデータの共有を通じて、より健全で創造的な制作環境の整備にも注力してきた。こうした取り組みを海外にも展開し、現地で魅力的なドラマをともに生み出せる有力なパートナーと連携することで、市場と事業のさらなる成長を目指す。

 引き続き、世界規模で「創造で挑戦できる世界へ」のビジョン実現、“クリエイターエコノミー”創出に挑戦していく。