森ビルとドコモ、お台場ヴィーナスフォートでXR体験提供の実証実験 より便利で豊かな都市空間実現へ

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2021/07/10 05:00

 森ビルとNTTドコモは、森ビルが管理・運営する「お台場ヴィーナスフォート」を舞台に、現実の景観とデジタルコンテンツを融合させたXR空間上で、遠隔地からも現地にいるかのようにショッピングやフィールドゲームの体験を可能とする実証実験を、7月9日(金)から実施する。同実証実験は、都市づくりを通じて都市とライフスタイルの未来を模索する森ビルと、XRや5Gを活用して新たな価値の創出や社会課題の解決をめざすドコモの、より便利で豊かな都市生活を実現したいという想いが合致したことにより、実施することとなった。

 2021年3月に同所で実施した実証実験の第1弾では、タブレットやウェアラブルデバイス「Magic Leap 1」を介した回遊型のAR体験の技術検証を行った。デジタルツインデータを活用し、現実世界の景観にあわせて、街の情報、周辺の交通機関の情報やバーチャル広告などを表示したり、天使などのキャラクターが現実空間の各スポットに登場し、その場にいる仲間とバトルができる、マルチプレイゲーム体験を提供した。

 第2弾となる今回は、前回の実施内容に加えて、現地におけるAR体験だけではなく、PCやVRゴーグルを介して遠隔地からの体験も可能にする“XR空間”を提供する。いつでも、どこでも、誰もが、同時に、同じコンテンツを見られる、インタラクティブなXR空間によって、遠隔地に居ながら、デジタル広告を通じた未来のショッピングや、キャラクターが登場するフィールドゲームを、現地と同様に体験することが可能となる。さらに、ドコモが開発を進めるXRコンテンツ開発ツール(開発協力:ホロラボ)と連携したセンサープラットフォーム「Linking」を用いて、人感センサーで取得した館内の混雑状況や、ビーコンデバイスを持った子どもの居場所などのリアルタイムな情報をわかりやすく可視化する検証も行う。

 なお、ヴィーナスフォートに来館した一般客を対象とした体験イベントも実施するという。

 両社は、同実証実験を通じて得られるさまざまな知見を活用しながら、リアルとデジタルの実用的な融合を模索し、より便利で豊かな都市空間の実現をめざしていく考え。

XR空間共有、およびセンサーデータ連携の実証実験概要

XR空間共有

現地でのAR体験と遠隔地でのVR体験をシームレスにつないだXR空間の共有

センサーデータ連携

  • 館内エリアの混雑状況やビーコンを持った子どもの居場所などのリアルタイムな情報取得および各種デバイス画面における位置情報などの直観的な可視化
  • ショッピングやフィールドゲームコンテンツとの切り替えと、体験者の属性に応じてカスタマイズした情報の提供