企業のSNSマーケ、約7割が2021年は予算増額 来年もさらに増加見込み/アライドアーキテクツ調査

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2021/11/15 00:00

 SaaSとデジタル人材で企業のマーケティングDXを支援するアライドアーキテクツは、企業のSNSマーケティングにおける実態を把握するため、国内企業でSNSマーケティング・プロモーション関連の業務に携わる方を対象にインターネットリサーチを実施した。

 同調査結果の詳細は、次のとおり。

2020年から2021年にかけて、SNSマーケティング施策の予算が増加した企業が約7割

 「2020年から2021年にかけてのSNSマーケティング施策の予算変化」について聞いたところ、「非常に増加した」が25.0%、「やや増加した」が45.4%という結果となり、全体の7割以上がSNSマーケティング施策への予算を増やしたことがわかった。また、「減少した」と回答した人はわずか4%という結果から、企業活動においてSNSマーケティング施策が優先順位の高い施策として位置づけられていることがわかる。

 業種別に見ても、調査したすべての業種において予算が「非常に増加した」「やや増加した」が約7割を占める結果に。特にコロナ禍により大きな影響を受けた外食産業では、SNSでの販促活動が「非常に増加した」の回答が40.8%を占めた。

予算増加の主な判断理由 他の施策よりも「新規顧客獲得」が見込めるから

 SNSマーケティング施策の予算が「非常に増加した」「やや増加した」と回答した人に対して、「予算増加を判断した理由」について聞いたところ、「他の施策と比較して新規顧客獲得が大きく見込まれるから」と「コロナ禍による消費者行動の変化にあわせて」が、並んで多い結果となった。

 業種別にみると、メーカー系企業(食品メーカー、飲料メーカー、化粧品メーカー)では「他の施策と比較して、新規顧客獲得が大きく見込めると考えたから」を挙げた人がもっとも多いことがわかる。一方、外食と小売では、「コロナ禍に伴う消費者行動の変化にあわせて」を挙げた人がもっとも多い結果に。コロナの影響を大きく受けた業種では、コロナ禍によりSNSの消費者に対する影響度が高まったことを背景に、SNS施策への予算を増やしたと考えられる。

もっとも注力しているSNS企業公式アカウントはInstagram、Twitter、LINEの3つ

 「もっとも注力しているSNS企業公式企業アカウント」について聞いたところ、「Instagram」と回答した人が全体の31.3%と最多。次いで、「Twitter」が23%、「LINE」が18.5%という結果となった。

 業種別に見ても、食品、飲料、化粧品、外食、小売のすべての業種において、もっとも注力しているSNSはInstagram、Twitter、LINEの3つが多い結果となった。

2021年にもっとも強化・予算を増やしたSNSマーケティング施策は「SNSキャンペーン」

 SNSマーケティング施策の予算が「非常に増加した」「やや増加した」と回答した人に対して、「もっとも強化・予算を増やした施策」について聞いたところ、全体の34.9%が「SNSキャンペーン」と回答し、最多に。次いで「アカウント運用」、「SNS広告」がほぼ同率で並んだ。

 業種別に見ると、化粧品メーカー以外の全業種において、2021年にもっとも強化・予算を増やした施策は「SNSキャンペーン」だったことが判明。特に、外食ではその割合が高く、50%がSNSキャンペーンにもっとも注力したと回答している。なお、飲料と小売は、他業種と比較し「SNS広告」に注力している企業の割合が高いことも見て取れる。

2022年は7割弱の企業がSNSマーケティング予算を「非常に増加」「増加」見込み

 「2022年のSNSマーケティング予算の見込み」について聞いたところ、回答者の17.7%が「非常に増加させる予定」、50.6%が「増加させる予定」と回答。7割弱の企業が増加予定という結果から、来年も引き続きSNSマーケティング施策に注力する企業が多いことが明らかとなった。「2021年よりも予算を減少させる」と回答した人は、わずか1.6%にとどまり、コロナ禍においてSNSマーケティング施策の効果を実感した企業が非常に多かったと推察される。

 どの業種も、約6~7割の企業が「非常に増加させる予定」「増加させる予定」と回答。特に外食は「非常に増加させる予定」と回答した割合が高く、27%を占める。「2021年と同等の予算を投下する予定」を含めると、各業種とも8割以上となった。

2022年に注力するSNSマーケティング施策 外食・小売はSNSキャンペーンが最多に

 2022年のSNSマーケティング施策予算を「非常に増加させる予定」、「増加させる予定」と回答した人に対して、「2022年に注力する予定の施策」について聞いたところ、49.7%が「アカウント運用」、46.4%が「SNSキャンペーン」、43.9%が「SNS広告」と回答。この傾向は2021年と変わりなく、2022年のSNSマーケティング施策はアカウント運用・キャンペーン・広告の3本柱で行われていくことがうかがえる。

 業種別に見ると、メーカーは「SNS公式アカウント運用」と「SNS広告」に、外食・小売は「SNSキャンペーン」に注力する予定と答えた企業の割合が高いことがわかった。

調査概要
  • 調査名称:企業のSNSマーケティングに関する調査結果
  • 調査時期:2021年9月28日~9月30日
  • 調査対象:国内企業でSNSマーケティング・プロモーション関連の業務に携わる方549名
  • 調査方法:ジャストシステム「Fastask(ファストアスク)」を用いたインターネットリサーチ
  • 有効サンプル数:549名