Snapchat、新しいエンゲージメント統計とクリエイター向けの強力な新ツールと機能を発表

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2021/12/10 12:00

 スマートフォン向けの写真共有ソーシャルアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を運営する米Snapは、現在開催中のイベント「LENS FEST」において、新たなエンゲージメント数や、レンズの新機能、ARクリエイター向けのマネタイズ(収益化)ツール、スペクタクルの新機能を発表した。

 オンラインで開催されている「LENS FEST」は、Snapが毎年開催しているグローバルイベントで、SnapのARコミュニティにある革新性や創造性の情報発信の場となっている。

「レンズ」向け新機能

 今回発表されたAR制作ソフトウェア「レンズスタジオ」の4.10アップデート版において、一連の新機能とツールの提供を開始。すべてのレンズはレンズスタジオで作成され、作成されたレンズはSnapchat、Snapカメラ、スペクタクル、またはカメラキットを使ってほかのアプリに表示することができる。また昨年は、革新的な複数の技術をレンズスタジオに導入。洋服や肌のセグメンテーション、3Dボディメッシュ、VoiceMLなどの機能により、ARクリエイターはより魅力的でリアルなレンズ開発の実現が可能となった。

カスタム・ランドマーカー

 同社は2019年に「Landmarkers」、2020年に「Local Lenses」を発表し、世界中の人気スポットに拡張現実を重ね合わせた。さらに近日中にはクリエイターが「Custom Landmarkers(カスタム・ランドマーカー)」を作成して、各地のランドマークをARアトラクションに変身させることができるように。LiDARスキャナーを搭載したモバイルデバイスさえあれば、その地域をマッピングして3Dモデルを作成し、レンズスタジオに取り込むことができる。このランドマークのマッピング技術を利用して、銅像から店舗まで、世界の多くの場所をクリエイターのキャンバスにできるようになる。

ワールドメッシュ

 深度情報とワールドジオメトリを利用して、まるで現実世界の一部のような体験を作ることができる。これまではハイエンドのデバイスでしか実現できなかったが、レンズで次のような体験が可能となる。

新しいサウンドライブラリ

 Snapchatがライセンスを取得した数百万曲のミュージックやオーディオクリップを自分のレンズに追加することができる。

リアルワールドフィジクス

 重力や衝突といった物理的な力に対応して、さらにリアルなAR体験が味わえる。

リアルタイムデータ向けAPIライブラリ

 米国の株式市場や気象データなど、ほかの情報ソースから取得した情報をリアルタイムに利用することで、便利でスマートなレンズを容易に作成できる。FTX、Alpaca、Accuweather、iTranslateなどのパートナーが提供するAPIを利用している。

レンズクリエイターのための新たな収益化の機会

Lens Call-To-Action

 レンズにリンクを貼ることができる新機能。Snapchatユーザーをショップなどに誘導することができる。

ギフティング

 レンズクリエイターがストーリーリプライを通じてスナップチャッターから支援を受けることができる機能。クリエイターたちはこのストーリーリプライを通じて受け取ったギフトの収益の一部を得ることができる。ギフティングは現在、米国内の「スナップレンズネットワーク」のレンズクリエイターにのみ提供されているが、まもなくほかの国にも展開する予定だという。

スペクタクルの新しい機能

 Snapが導入した「Spectacles(スペクタクル)」は、ユーザーの視点をそのまま捉えて、瞬時に撮影できるハンズフリーのカメラ。導入以来、世代ごとに改良を重ねた次世代スペクタクル(ARディスプレイ付き)によって、クリエイターたちが日常に新しい視点をもたらすようなレンズを何百種類も作成できるようになった。