デンソーは、スマートフォンで運転をスコアリングするアプリケーション「yuriCargo(ゆりかご)」を開発。また、企業や自治体において同アプリを活用することでドライバーの安全運転に対する意識を高めることを目指す「yuriCargoプロジェクト」を開始した。
同アプリは、スマートフォンに内蔵されている加速度センサーやGPSなどの情報で、自動で運転を検知。運転中の急ブレーキ、急ハンドル、急加速、速度超過、スマートフォンの操作などを検出し、運転終了後に運転スコアを算出することで、安全運転意識を高める。
同社では、企業が開発した製品やサービスを他企業が自社ブランドとして販売できるホワイトラベル版や、カスタマイズに必要なツールがパッケージとなっているソフトウエア開発キットを活用。企業や自治体は、それぞれが持つサービスやアプリケーションに同アプリを組み込むことが可能。ユーザーは、スマートフォンにアプリケーションをインストールするだけで手軽に利用することができる。
yuriCargoプロジェクトは、企業や自治体が所有する多様なサービスやアプリケーションで同アプリを活用してもらい、ドライバーの安全運転に対する意識を高めることを目指す活動。たとえば、スコアに基づいた運転指導の実施や、スコアが高いユーザーと地域の飲食店やモビリティサービスの割引と紐づけなどができる。
また、同アプリをベースとしたモビリティ関連業務を効率化するアプリケーションの開発や、yuriCargoで取得したデータを安全な街づくりにいかすことも可能に。ユーザーの声をもとにアプリケーションの改良や機能追加を重ねるとともに、多様な事業者と多様なユースケースを実現し、同プロジェクトが街や地域全体に広がることを目指す。
同社では2020年7月より社内にて同プロジェクトを開始。約3万人のマイカー通勤者を中心に、より多くの社員が楽しみながら取り組めるよう、運転スコアのランキングの表示やランキング上位者へのインセンティブ提供など、ゲーミフィケーション要素を取り入れているという。また、同アプリを活用して独自に活動を始める拠点や部署も出てきており、今後もさらなる安全運転の意識向上を目指し、社員が前向きに取り組める仕組みづくりを推進するとのこと。
なお、アプリの名称「yuriCargo」は、ゆりかごを乗せているような気持ちで、やさしい運転を心掛けてほしいという願いを込めて名付けられた。