凸版印刷は、遠隔地にいる人と体験を共有できるウェアラブルデバイス「IoANeck(IoAネック)」を2019年9月に開発。さまざまな場面で試験利用されている。今回、同デバイスを製品化し、容易に遠隔体験サービスを導入できる「IoA遠隔体験サービスパック」を2021年4月より提供開始する。
新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、密集を回避する「新しい生活様式」への変容が進むなか、博物館や企業のショールームなど、体験施設の運用方法の変更が迫られ、遠隔による施設案内・商談に対応できるサービスのニーズが高まっている。
これを受け同社は、容易に遠隔体験サービスを導入できる「IoA遠隔体験サービスパック」の提供を開始。自分がそこにいるかのような感覚で遠隔体験を可能にする「IoA仮想テレポーテーション」技術と、「IoANeck」の製品版を組み合わせることで、これまでの対面接客の運用に近いかたちでコミュニケーションを可能にする。
「IoANeck」製品版について
- 「IoANeck」 1台で複数拠点とつながり、「新しい生活様式」に合わせた遠隔体験を実現
- 遠隔地のユーザーの意思を、ハプティクスを使ってわかりやすく伝達
- 連続した施設案内(90 分程度)の装着に耐えられるよう、人間工学に基づき筐体を設計
同製品は、前面に搭載された端末から映像やさまざまなコンテンツの送受信が可能。装着した人が見たり聞いたりしたものを、遠隔地にある画面を通じて臨場体験できるデバイス。クラウドを介して、複数人がアクセスすることができる。また、装着部分に振動機構を搭載し、遠隔地で画面を見ている人が、コントローラーを通じて同製品を振動させることで、進行方向や向きの指示を出すことが可能。これにより、騒音下でもコミュニケーションを図ることができる。