スマートフォン向けの写真共有ソーシャルアプリ「Snapchat(スナップチャット)」を運営する米Snapは、カメラを通じて芸術に自由と平等を与える活動の一環として、サザビーズおよびクリスト・エステートと提携し、L’Arc de Triomphe, Wrapped, global portal Lens(布に包まれた凱旋門・グローバルポータルレンズ)を発表した。
60年前、芸術家夫妻であるクリストとジャンヌ=クロードは、「パリの凱旋門を布で包む」という不可能なことを構想していた 。今回のレンズの発表により世界中のアート愛好家や夫妻のファンは、Snapの高度な拡張現実技術によって、彼らのインスタレーションをまったく新しいかたちで体験することができる。
L’Arc de Triomphe, Wrapped, global portal Lensは、現実世界で見えるものとデジタル世界で見えるものとを組み合わせて、自分の周囲の世界を体験してもらうという、世界を一変させるSnap Cameraの使命の一環として開発された。
同パートナーシップは、Snap Inc.がパリに開設予定のAR Studioを発表したことを受けたもの。さらに今回の提携により、フランスにおけるAR(拡張現実)の可能性の認知度を高め、地域の芸術・教育・文化への影響力を高めていきたい考え。
1744年に設立されたサザビーズは、現在も操業する世界最古の国際競売会社。オークションのほか、プライベートセール、Eコマース、小売店を含むバイナウチャンネルを通じて、ファインアートや希少な作品へのアクセス、目利き、保存を促進している。
今回サザビーズでは、作家のスタジオから直接入手した同展出品作品の全リストを公開。さらに各作品はプライベートセールとして販売され、その収益は「L'Arc de Triomphe, Wrapped」プロジェクトと、アーティストの財産を次世代に残すために設立された「Christo and Jeanne-Claude Foundation」に寄付されるとのこと。