電通グループ、クリエーティブ評価機能「AIアートディレクター」を開発

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2019/05/29 08:00

 電通デジタル、電通、データアーティストの電通グループ3社は、AIを活用したクリエーティブ評価機能「AIアートディレクター」を開発し、バナー自動生成AIツール「ADVANCED CREATIVE MAKER」に搭載し、Ver.1.0として運用を開始する。

 電通グループは、バナー広告の制作時間の短縮ニーズに応えるため、AIを用いてバナー広告を5秒に1枚のスピードで大量に生成する本ツールのβ版を2018年5月に開発。β版開発以降、AIを活用したCTR予測性能の向上とともに、AIアートディレクターを搭載し、Ver.1.0では機能の拡充・高度化に至った。

 AIアートディレクターは、アートディレクターやデザイナーなどが有する、広告効果の高いバナー広告を判断するスキルを数値化し、AIがその傾向を学習することでバナー広告を自動選別する機能。具体的にはダイレクトレスポンス広告・ブランド広告のどちらに有効な表現か、KPIに応じたバナーの広告効果予測にも対応している。また本機能は、人が制作したバナー表現案についても適用可能。

「ADVANCED CREATIVE MAKER (Ver.1.0)」のフレームワーク

ADVANCED CREATIVE MAKERのデモ画面(イメージ)
ADVANCED CREATIVE MAKERのデモ画面(イメージ)

「キーワード」「業種」といった要素を入力すると、ひとつめの予測エンジンが、パフォーマンスが高いと予想されるコピー・画像などの要素の候補を割り出し、コピーは、電通オリジナルのAIコピーライター「AICO(アイコ)」が生成する。次に、それらを使って自動生成ツールがバナーのデザインを組み上げていく。さらに、大量に出来上がったバナーに対し、AIがより精緻にクリック率をシミュレーションし、AIアートディレクターのリコメンドも参考に、効果が高いと予測されるものからランキング表示する。最終的に人の目で出稿案を決定し、必要に応じてデザインを調整し完成となる。