Monotypeは、 Avenir Nextの造形的要素を持つ日本語書体「Shorai Sans」を発売した。
たづがね角ゴシック、たづがね角ゴシック Infoに続き、約3年の開発期間を経て完成した同フォントは、幾何学的でシンプルな美しさと読みやすさが特徴の書体。付属欧文には和文にあわせてサイズや位置を調整したAvenir Nextを採用し、和欧混植に最適化した。たづがね角ゴシック同様、和文と欧文を別々の書体から選ぶ必要がなく、Shorai Sans単体で美しく読みやすいテキストを組むことができる。
デザイン開発はMonotypeの小林章氏、土井遼太氏、そして書体デザインの第一人者、中村征宏氏によって行われた。人間らしい自然な筆の動きをイメージしたたづがね角ゴシックに対し、Shorai Sansは「何も足さない『素』のかたち」をテーマに、読みやすくクリーンで理知的な印象の書体に仕上げたという。
書体名の「Shorai(ショウライ)」は、松の枝を吹き抜ける風やその音の意味である「松籟」に由来。茶道では茶釜の湯がたぎる音を意味し、日本的で優雅な響きのある名前となっている。誰でも発音しやすく、世界中の人々が利用しやすい日本語書体とのこと。