レノボ・ジャパンは、エンタープライズ向けAR/VRソリューションブランド「ThinkReality」シリーズから、ハードウェアとソフトウェア、サービスをひとつのパッケージ・ソリューションとして提供する「ThinkReality A3 Industrial Edition」と、ARスマートグラス単体の「ThinkReality A3 PC Edition」の2モデルをリリースした。
両エディションに含まれるARスマートグラスThinkReality A3は、CPUにQualcomm Snapdragon XR1を搭載。片眼1080pの高解像度ディスプレイに、トラッキング用のデュアルフィッシュアイ、8MPカメラを採用している。
ステレオスピーカーと3つのマイクを備え、快適なコミュニケーションを実現。6DoFに対応し、ルームサイズの空間トラッキングが可能。また、130gの軽量設計で折りたたむことができ、持ち運びもしやすくなっている。
ThinkReality A3 Industrial Edition
主に生産現場での作業支援やリモートアシストにより、フロントラインワーカーの業務サポートを目的としたモデル。ARスマートグラスThinkReality A3、スマートフォンmotorola edge PRO、アタッチメントパーツのIndustrial Kit、Industrial Frameのハードウェアに加え、ふたつのソフトウェアソリューション「ThinkReality Cloud Portal」、「holo one sphere」、そしてオンラインサポートがセットとなっている。ソフトウェアとオンラインサポートは年間ライセンスとなっており、2年目以降は更新料が必要となる。
現場に持ち込んで作業することを想定した設計で、防水規格のIP54に準拠し、Industrial Frameはアイウェアの米国規格ANSI Z87.1に適合。同梱のスマートフォンと接続し、場所を選ばずネットワークにアクセス可能。また、ThinkReality Cloud Portalはデバイス・ユーザー・アプリを一括管理でき、各拠点にあるThinkReality A3を回収することなく、システムアップデートやユーザー情報の更新が行える。
holo one sphereは、ユーザーが独自に作業手順の作成やA3で表示したいPDFや3Dモデル登録を行うことができるクラウドサービスがセットになった、ワークフローやリモート支援用のツール。作業手順をAR表示して作業品質の維持やトレーニングに活用する、作業員目線の映像を共有してエキスパートが遠隔地から指示を出すなどのサポートが可能。さらに、一般的なAndroidアプリも利用でき、オンライン会議アプリや動画アプリなどをThinkReality A3のディスプレイに表示できる。
主な特徴
- スマートフォンとの接続により、モバイル回線を利用した高速通信が可能
- 目線ポインターでアプリを操作できハンズフリーを実現
- holo one sphereで、作業支援やリモートでの業務サポート
- ThinkReality Cloud Portalにより、デバイス・ユーザー・アプリを管理
- スマートフォン画面やThinkReality A3のハードボタンでマウスクリック操作が可能
- オンラインサポート(Lenovo Integrated Solution Support)
ThinkReality A3 PC Edition
ThinkReality A3 PC Editionは、グラフィックチップを搭載したハイエンドなノートPCと接続してバーチャルモニター(無償提供のVirtual Display Managerのインストールが必要)として活用可能。最大5つの画面を表示できるため、スペースが限られた場所でも広い画面領域で作業ができる。また周囲の人に画面を見られることがないため、秘匿性が高いデータを扱う際にも利便性が高いとのこと。
主な特徴
- グラフィックチップを搭載したハイエンドなノートPCと接続することで、最大5つのバーチャルモニターを空間表示
- 周囲の人に画面を見られずに作業が可能
- 大型モニターが設置できない場所でも、バーチャルモニターを追加して作業効率を向上
- Virtual Display Managerでバーチャルモニターを追加・管理