伊藤忠インタラクティブ株式会社(以下、IIC)はフェンリルと開発・リリースした、低コストで簡単に自由なVirtual Reality(VR)空間を構築できるウェブサービス「VR VENUE」を、伊藤忠商事が2022年度新卒内定者に向けに行ったワークショップに提供し、その取り組みの中から新卒内定者が企画した、次世代採用サービスの立ち上げを伴走、支援した。同施策については、内外からも高く評価されている。
商社新卒内定者によるVRを活用した「次世代の採用イベント」
コロナという前代未聞の状況下、非接触を要求される環境下での就職活動という、困難な状況を唯一経験した、2022年度の新卒内定者。オンラインでのコミュニケーションの困難、逆にメリットなど、彼らにしか考えられない視点、発想でVRを活用した「次世代の採用イベント」を企画。グループ会社のサービスである「VR VENUE」の活用を検討するという、就業前からあくまで「ビジネス」を考える企画として取り組んだ。
ワークショップ×企画コンペの実施
新卒内定者の有志メンバーは班に別れて、IICが展開している、個人ではなくチームでイノベーション創出を行うワークショップ「イノベーション研修」を受講。チームでのアイディア創出を進めた。各班で仮説を立て、課題を抽出し、フレッシュなアイディアでサービスの企画を進め、優秀な班の企画を事務局でピックアップ。今回のサービスを開発した。
伊藤忠本社空間をVR化
伊藤忠本社のエントランス、執務室を就活生、社員が来訪できる空間としてVR化。伊藤忠の「過去」「現在」「未来」「コーポレートブランディング」「採用情報」の情報が展示された5つのフロアとして展示し、各フロアには、伊藤忠への採用を希望する就活生たちが自由に閲覧し、オフィスの雰囲気や、情報を主体的に収集できるようコンテンツを配置した。また、特別なミッションをクリアした人だけ入れる秘密のVIPルームも。
就活生×社員 座談会マッチングプラットフォーム
就活生の情報収集の課題から、企画されたマッチングプラットフォームサービスを開発した。話を聞いてみたい駐在地の社員を就活生が投票し、人気の高かった支社に出向している社員との座談会をVR空間内で開催する。アバターによるハードルを下げた柔らかいコミュニケーションで忖度のない意見交換を行うことで、就業後のミスマッチを事前に下げることを目指している。
部屋をどう使うかという考えと同様に無限の利用方法をウェブ上で展開できる「VR VENUE」。上述の施策以外にも、同空間を活用し、内定者全体でのワークショップやさまざまな企画が空間内で企画、展開されて行く予定。「VR VENUE」を使うことで新卒生にしかないフレッシュな発想とコミュニケーションを活性化し、柔軟に実現していく。本年度もクリエイティブ、テクノロジーの両面から本プロジェクトのアップデートを伴走支援する。
伊藤忠商事採用担当者のコメント
内定者が「企画」する初めての試みでしたが、コロナ禍に就職活動を行った学生だからこそ出来た「マーケットインの発想」による取組みとなりました。当社は、対面重視の採用方針に変わりありませんが、「VR」という新たなツールが加わることは、アフターコロナの就職活動の選択肢の幅を大きく広げる、第一歩だと考えています。次年度以降も本プロジェクトを拡大し、「マーケットインの発想」による新卒採用活動を進化させてまいります。