CTC、企業向けメタバース開発環境の簡易導入パッケージを提供開始

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2022/07/29 06:00

 伊藤忠テクノソリューションズ(以下、CTC)は、NVIDIA社の3Dデジタルコンテンツ制作におけるリアルタイム・コラボレーションおよびデジタルツインのシミュレーションのための開発プラットフォーム「NVIDIA Omniverse Enterprise」(以下、Omniverse)を活用したメタバースの開発環境の簡易導入パッケージ「Omniverse Starterパッケージ」を提供開始した。ハードウェアやOmniverseの活用プランニングなどをパッケージ化して、企業におけるメタバースの構築や利用を短期間で可能にする。デジタルツインやVRなどの技術を通して、業務プロセスの最適化を図る製造業や建築業の企業を中心に展開するという。

 近年、5GやIoTの進展により、工場や製造ラインなどを仮想空間(メタバース)に再現するデジタルツイン技術に注目が集まっている。生産計画や製造ラインの変更などを仮想空間で実施することで、検証や試行を容易に行うことができ、製造プロセス全体の最適化につながる。しかし、システムの導入には、ハードウェアを含めた設計や構築など、一定の期間が必要となる。

 CTCは、仮想空間を複数のユーザーが共同で開発するためのNVIDIA社のプラットフォームOmniverseの取り扱いをすでに開始しており、今回、14名まで同時に使用できるOmniverseライセンス、活用のためのプランニングサービスに、デル・テクノロジーズ社のハードウェアを加え、簡易導入のパッケージをメニュー化した。これにより、Omniverseの利用環境の導入から運用までを総合的に支援する。

 活用のプランニングサービスでは、Omniverseの機能や活用事例を紹介し、ユーザーが仮想空間で実現したいテーマを創出するワークショップを実施。ワークショップの結果に応じて、NVIDIA社のGPUを搭載したデル・テクノロジーズ社の3つのモデルからユーザーの用途に合わせた最適な選択ができ、早期の仮想空間の構築が実現できる。Omniverseは、光の反射や屈折、影などを精密に表現して、実写に近い仮想空間を制作できるため、同時に大量の計算が可能なNVIDIA社のGPUと親和性が高いことも特徴となっている。

 導入後は、仮想空間や3Dデータに関する専門知識を持つCTCのエンジニアが、ユーザーの3Dデータの活用を支援するサービスもオプションで提供する。

 今後は、Omniverseとリモート環境のソリューションを組み合わせ、リモートユーザーの環境を含めたメニュー化も視野に入れているとのこと。