NTTデータグループのクニエ、「メタバース事業化診断サービス」を開始

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2023/02/08 08:00

 コンサルティングファームのクニエは、メタバースを用いたビジネスを検討する企業向けに「メタバース事業化診断サービス」を提供開始した。

 昨今、国内外でメタバース関連事業への参入に関心が集まっている。一方、クニエがメタバースビジネスの事業化検討に関わったことがあるビジネスパーソンを対象に実施した調査によると、91.9%が事業化にたどり着けていないという結果が出ている。

 同サービスでは、自社の事業がメタバースにフィットするかを事前に見極めたいという企業に対し、メタバースの事業化に必要となる項目を網羅的に問診・診断することで、メタバースビジネスへの参入判断や、事業検討の具体化を支援する。

 同社は、「メタバース事業化診断サービス」の提供をはじめ、メタバースビジネスについて、事業構想策定フェーズから導入・展開、サービスイン後の改善まで一気通貫したコンサルティングサービスを提供することで、企業のメタバースビジネス参入の成功に寄与していく考え。

 2021年、Meta社やMicrosoft社をはじめとした大手企業がメタバースビジネスへの参入・大型投資を発表するなど、メタバースビジネス参入を検討する企業が急激に増加している。日本でも小売や教育、エンタメ、鉄道・航空など、さまざまな業界でメタバースを活用したサービスが提供されている。その一方で、メタバースという言葉はある種“バズワード化“しており、メタバースビジネスに参入を試みるも、「マネタイズができない」「メタバースならではの価値を見出せない」「推進するための組織体制がなく、専門人材が不足している」などの要因から、事業化がとん挫する事例も増加している。

 同社は2023年1月、メタバースビジネスの事業化検討に関わったことがあるビジネスパーソン 1,803名に対し、企業のメタバースビジネスの実態調査を実施。その結果、91.9%がメタバースの事業化にたどり着けていないという回答を得ている。

 そこで同社は、メタバースの事業化成功確率を向上させることを目的に、これまでのコンサルティングで得た知見を基に独自開発した「メタバース事業化問診ツール」を活用したコンサルティングサービスの提供に至った。

「メタバース事業化診断サービス」概要

 同サービスは、自社の事業にメタバースがフィットするかどうかを見極めたいという企業に対し、クニエのコンサルタントが「メタバース事業化問診ツール」を用いて診断、およびフィット・ギャップ分析を行い、導入ポテンシャルや今後の具体的アクションを整理するコンサルティングサービス。「メタバース事業化問診ツール」は、クニエが実施したメタバースビジネスの事業化検討に関わったことのあるビジネスパーソンへの調査から得た失敗要因の分析と、メタバースビジネスのコンサルティング経験を踏まえ、5つの評価項目から独自に開発したツールで、計100問で構成されている。

 企業は同サービスを利用することで、メタバースビジネス参入に必要な事項を網羅的にチェックすることができ、メタバースビジネスへの参入判断や、事業化に向けた具体的な検討に役立てることが可能となる。

サービスの特徴

  • 5つの評価項目で網羅的・体系的に問診・診断
  • 事業企画、財務会計、業務、IT、労務、マーケティング、営業など、事業化に必要な事項を網羅
  • メタバースビジネス検討時によくある質問への答えを導出する問診

同サービス利用によるメリットは次のとおり。

  • 自社の事業、取り扱うモノやサービスにメタバースがフィットするかどうかの判断が可能となる。
  • メタバースという特性を踏まえた事業企画になっているかどうか、網羅的・体系的に把握できる。
  • メタバースならではの「顧客体験・ビジネスモデル」とそれに必要となる「技術・環境・体制」について網羅的・体系的に把握できる。
  • メタバースビジネスに参入した場合の市場規模や成長性のポテンシャルについて見極めることができる。

 同社は、今後も「メタバース事業化診断サービス」やこれまでのコンサルティングで得た知見・ノウハウを生かし、各社のメタバースビジネスに関する取り組みを支援していく。

 なお、メタバースビジネスの事業化検討に関わったことのあるビジネスパーソンに対し実施した実態調査の結果については、4月に発表予定。