アクセンチュアは、世界のテクノロジートレンドに関する最新の調査レポート「Accenture Technology Vision 2023(以下、テクノロジービジョン2023)」を発表した。同レポートでは、現実空間とデジタル空間が密接につながり合っていくなか、ジェネレーティブAIをはじめとした先進的なテクノロジーがビジネスの新時代を切り開きつつあることを明らかにしている。
同レポートでは、現実とデジタルが融合した新たな「共有現実(Shared Reality)」を創り出すうえで重要となる4つのテクノロジートレンドを定義した。
同調査では、企業経営層やIT担当幹部の98%が「ジェネレーティブAIを人間の能力を拡張するための伴走者、クリエイティブパートナーやアドバイザーとして活用することで、クリエイティビティやイノベーションが大幅に進展する」と回答し、95%が「ジェネレーティブAIにより企業におけるインテリジェンス活用の新時代が到来しつつある」と回答した。
デジタルアイデンティティ(Digital identity)
デジタル上のユーザーやアセットを認証する機能は、デジタル空間と現実空間を行き来するための基盤として欠かせない。今回の調査では、85%がこうした機能の構築は「単なる技術的な課題ではなく、戦略的な優先事項である」と回答している。
私たちのデータ(Your data, my data, our data)
企業がデータについて理解しない限り、AIの潜在価値を最大限に引き出すことはできない。必要なことは、データのサイロ化を解消し、自社のデータ基盤を現在の技術を活用して刷新することである。今回の調査では、90%が「業界を超えて、データの透明性が競争上の重要な差別化要因になっている」と回答した。
フロンティアの果てへ(Our forever frontier)
サイエンス領域とテクノロジー領域では、相互に進化を促し合いながら、双方向にフィードバックを繰り返すスピードを速めている。今回の調査では、75%が「サイエンスとテクノロジーの組み合わせは世界が直面している深刻な社会課題の解決に貢献しうる」と回答した。
多次元クリエイティビティの例
アクセンチュアの投資プログラム「プロジェクト・スポットライト」に参画しているLooking Glass社の技術を使うと、AIが生成した画像を、デバイスを問わずインターネットへの埋め込みや共有ができるリアルな3Dフォーマットに変換が可能
調査概要
- 調査期間:2022年12月~2023年1月
- 調査対象:日本を含む世界34ヵ国、25の業界にわたる上級役職者や役員
- 調査人数:4,777人
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調査主体:アクセンチュア・リサーチ
ほか、研究機関、ベンチャーキャピタル、ベンチャー企業に在籍する25名以上の有識者で構成される外部諮問委員会から知見を収集した。