凸版印刷は、2021年11月から提供しているアバター生成サービス「MetaCloneアバター」を用いて、店頭やイベント会場などのリアルな場所で手軽にアバターを通したバーチャルファッション体験ができる「MetaCloneスタジオ」を開発し、提供を開始した。
「MetaCloneスタジオ」は、店頭やイベント会場に「MetaCloneアバター」で自分そっくりのアバターが生成できる等身大のサイネージを設置し、生成されたアバターがその場でイベント用のメタバース空間に入り、リアルとメタバースの両方でイベントを楽しめるサービス。生成したアバターには忠実に再現したブランドやイベントの服を着せることができ、メタバース上でリアルな試着シミュレーションが行える。
なお、同サービスは伊勢丹新宿店で2023年4月19日(水)~25日(火)までに開催される「crêperie tsumori chisato(クレプリ ツモリチサト)」POP UPストアに導入されている。
凸版印刷は、メタバース上でバーチャルファッション体験を提供することで、店頭やイベントでの新たな体験価値を創出する。
開発の背景
近年、メタバースの活用範囲は拡大しており、メタバースの活用が多くの産業の発展に寄与することが期待されている。一方で、メタバースの産業利用は現実に対しての再現性や利用価値の不明確性などの課題が残っており、ビジネスにおいてメタバースの持つ可能性が十分に引き出しきれていない状況。また、バーチャルフィッティングにおいては、服の画像を重ねるような表現がベースだったために着用感の表現が難しいなど、リアルな試着シミュレーションを実現することは困難だった。
これを受けて凸版印刷は、「MetaCloneアバター」を用いてイベント会場で自分そっくりのアバターを生成し、今までのバーチャルフィッティングよりも着用時の生地感や揺れ感を忠実に再現した服をアバターに着せ、メタバースをリアルで体験できる「MetaCloneスタジオ」を開発した。凸版印刷は、リアルとメタバースが連動した新たな体験を提供し、メタバースの活用の可能性を広げることに貢献する。
「MetaCloneスタジオ」の特徴
1.自分そっくりなアバター「MetaCloneアバター」でバーチャル試着
イベント会場に置かれたカメラ機能のあるサイネージの前に立つとその場で顔が撮影され、手軽に自分そっくりなアバター「MetaCloneアバター」を生成することが可能。生成されたアバターにはイベントに合わせた衣服を着せ替えることができ、メタバースをリアル会場で体験できる。衣服の着用時の生地感や揺れ感、動きなどを、リアルに再現することで、メタバース上でのアバターによる違和感のない試着を実現。実際の試着をせずに着用感を確認できる。
今回のPOP UPストアでは、凸版印刷のこれまでのクリエイティブ制作などによって培ってきた色や質感の高精細な再現に関するノウハウを活かし、従来のバーチャルフィッティングでは再現の難しかった伸縮性のある生地の質感や揺れ感を忠実に再現し、メタバース上でリアルな試着シミュレーションが行うことが可能。
2.自分のアバターを通してイベントの世界観を体験
イベントに合わせて、現実ではありえない、通常では体験できない世界をメタバース上に構築。「MetaCloneアバター」で生成した自分そっくりのアバターがイベントに合わせた衣服を着てその世界観を体験できる。体験者は、その場で作成された二次元コードをスマートフォンで読み込むと、体験したメタバース空間の動画をダウンロードして持ち帰ることが可能。
3.メタバース×リアル連動による販促企画が可能
「MetaCloneスタジオ」で作成したアバターやコンテンツをさまざまなメタバースプラットフォームに連携させることで、リアルとメタバースを連動させた販促企画の実施が可能。
今回のPOP UPストアでは、「MetaCloneスタジオ」に登場するクレプリコラボアバターを、スマートフォンアプリ「REV WORLDS」内の仮想伊勢丹新宿店1階に期間限定でオープンする「クレプリ ツモリチサト × TOPPAN バーチャルショップ」に配置。また、「REV WORLDS」内で出題されるクイズの正解者には、限定アバターウェアをプレゼントする連動企画が実施され、実際に店舗に来店することでクイズのヒントを知ることができる。