NVIDIAとWPPは、NVIDIA OmniverseとAIを活用し、クリエイティブチームがクライアントのブランドと完全に連携しながら、高品質の商用コンテンツをより迅速、より効率的かつ大規模な制作を可能にするコンテンツエンジンを開発中と発表した。
新しいエンジンは、AdobeやGetty Imagesを含む3Dデザイン、製造、クリエイティブサプライチェーンツールのエコシステムを接続し、WPPのアーティストやデザイナーが3Dコンテンツ作成と生成AIを統合できるようにする。これにより、クライアントは、会社のブランドアイデンティティ、製品、ロゴの品質、正確性、忠実性を維持しながら、高度にパーソナライズされた魅力的な方法で消費者にリーチできるようになる。
NVIDIAの創業者/CEO であるジェンスン フアン(Jensen Huang)氏 は、COMPUTEXの基調講演でこのエンジンをデモで公開し、マーケティング サービス組織であるWPPのチームと協力して、画像やビデオなどの大量のブランド広告コンテンツや、3D製品コンフィギュレータなどのエクスペリエンスをよりカスタマイズして没入型にする方法を示している。
ジェンスン フアン(Jensen Huang)氏は次のように述べた。「7,000億ドル規模のデジタル広告業界を含む世界の業界は、AIのメリットを実現しようと競い合っています。Omniverse Cloud と生成 AIツールを使用して、WPP は、これまで不可能だったリアリズムとスケールのレベルで製品体験と魅力的なコンテンツを構築および展開する能力をブランドに提供します」
WPPの CEO、マーク リード(Mark Read)氏は次のように述べた。「生成AIは、マーケティングの世界を信じられないほどのスピードで一変させています。NVIDIA とのパートナーシップは、今日の市場で他にはない AI ソリューションを通じ、WPP に独自の競争上の優位性をもたらします。 この新しいテクノロジは、ブランドが商業利用するコンテンツを作成する方法を変革し、世界のトップブランドに対する AI のクリエイティブな応用における業界リーダーとしての WPP の地位を確固たるものにするでしょう」
創造性のエンジン
新しいコンテンツエンジンは、3Dツールを接続し、産業デジタル化アプリケーションを開発および運用するためのプラットフォームであるOmniverse Cloudを基盤としている。 これにより、WPPはAdobe Substance 3Dやコンピューター支援設計などのソフトウェアからの製品設計データのサプライチェーンをシームレスに接続し、ブランドに忠実でフォトリアルなクライアント製品のデジタルツインを作成できるようになる。
WPPは、AdobeやGetty Imagesなどのパートナーから、適切にトレーニングされた生成AIツールとコンテンツを使用して、デザイナーがテキストプロンプトから多様で高忠実度の画像を作成し、シーンに反映させることが可能。これには、クリエイティブな生成AIモデルのファミリーであるAdobe Fireflyや、ビジュアルデザイン用のカスタム生成AIモデルのファウンドリーである NVIDIA Picassoを使って作成されたGetty Imagesの専用ビジュアルコンテンツが含まれている。
ファイナルシーンでは、クリエイティブチームは従来の広告用にブランドに忠実な2D画像やビデオを大量にレンダリングしたり、インタラクティブな3D製品コンフィギュレータをNVIDIA Graphics Delivery Networkに公開し、消費者があらゆるウェブデバイス上で体験できるようにしたりできる。
新しいコンテンツ エンジンは間もなく、世界中の WPP のクライアント専用に利用できるようになる。