デジタルガレージ(以下、DG)は、サンフランシスコのインキュベーションセンター「DG717」を拠点に、生成AIの次世代起業家に向けたSTARTUP STUDIO「GenLab(ジェンラボ)」を始動した。シリコンバレーの起業家やエンジニアを中核に、DGが20年以上かけて構築したグローバルインキュベーションストリームをベースとしながら、日本、米国東海岸、ヨーロッパなどの起業家も広く参加するコミュニティを構築する。
同社は、2013年に米国・サンフランシスコの目抜き通りであるMarket Street沿いにインキュベーションセンター「DG717」を開設。2010年に開始した日本発グローバルをキーワードにしたスタートアップ育成プログラム「Open Network Lab」を通じ、数多くの日系スタートアップのグローバル展開を支援してきた。また、サンフランシスコに本社を構えるTwitter社をはじめとする数多くのインターネット企業の日本展開を支援し、常にその時代の最先端テクノロジーを捉え、社会実装してきた。
同社は今回、「DG717」を中心地として、生成AIや周辺技術で新たな価値を生み出すスタートアップを多角的に支援するSTARTUP STUDIO「GenLab」を始動した。「GenLab」に参画するスタートアップは、今まで「DG717」でサポートしてきたスタートアップ群のさらに上流にいる起業家、エンジニア、デザイナー、クリエイターが中心となり、生成AIを活用し革新的なコンセプトやサービスを開発することができる次世代の起業家が対象となっている。
「GenLab」の最大の特徴は、活動拠点である「DG717」が、生成AIのスタートアップやベンチャーキャピタリストがひしめき合い、人・情報・資金に溢れるサンフランシスコの中心にあること、また、日本のインターネットビジネスのパイオニアとして、さまざまな事業育成を手がけたDGの共同創業者である林氏と伊藤氏に加え、グローバルにWeb2.0の礎を築いたIT業界の先駆者をアドバイザーに迎え、スタートアップを支援すること。アドバイザーとして、Twitter社の元CTOであり米国東海岸のテックキャンパス「Cornell Tech」の重責を担うGreg Pass氏や、同じくTwitter社のChief Scientistを務めたDr. Abdur Chowdhury氏など、米国のテックコミュニティの先駆者がサポートする。また、「GenLab」を運営するExecutive Directorには、起業家でセキュリティ領域のエキスパートでもあり、ワシントンD.C.にも太いパイプを持つ、サンフランシスコ在住のDaniel Riedel氏が就任した。
これらに加え、DGの持つグローバルなネットワークを通じたアジア、欧州へのパートナーシップや、DGの研究開発組織である「DG Lab」や「Digital Architecture Lab」の技術支援を通じ、スタートアップの事業成長を加速させる。成長投資のための資金提供は対象の起業家を厳選し、社会実装もサポートしながら、投資だけを目的としたファンドを運営するプレイヤーとは一線を画した「GenLab」らしいメソッドを確立していく。