バーチャルIPのプロデュース・バーチャルコンテンツ制作事業を展開するActiv8は、メタバース・XR領域でサービス提供を行うテックカンパニーであるSynamon(シナモン)と、2023年5月に経営統合した。
今後はActiv8が強みとするメタバース時代に最適化したIPプロデュース力と、Synamonが強みとするメタバースやXRの開発力・テクノロジーを融合させることで、エンタメ産業にイノベーションを起こすような、時代をリードする体験を世界に届けることを目指す。
Activ8は、「メタバースエンタテインメント産業をつくる」をビジョンに掲げるスタートアップ。創業以来、VTuberの原点となるKizuna AI(キズナアイ)を生み出し、2022年公開の『ONE PIECE FILM RED』ヒロイン、ウタの紅白出場におけるライブ映像の制作支援など、新時代を象徴しリードする数々のプロジェクトを推進してきた。
同社は以前より、同社が目指すメタバースが普及した未来に向けて、日本のエンタメが時代をリードできるようにアップデートしつづけるためには、先端技術に対する深い知見や、プロダクト開発力がより高い水準で必要になると考えていた。
Synamonは2016年からXR・メタバース領域でBtoBサービスを展開し、高い技術力で業界をリードしてきたスタートアップ。SynamonはActiv8が求めていた技術力を持つだけでなく、お互いの価値観やビジョンにも共通点が多く、深く共感しあうことができたことから、Activ8由来のエンタメビジネスのプロデュース力とSynamon由来のXR・メタバースの技術力を組み合わせることによって、より早いスピードで目標を達成できると確信し、今回の経営統合に踏み切ることとなった。
今後の構想や事業展開
今回の経営統合を踏まえ、今後は次のふたつの軸を中心に事業を強化していく。
エンタテインメント企業向けのIPバーチャライズサービス
常に新しいユーザー体験が求められるエンタテインメント業界における次の進化のステップとして、IPの「バーチャライズ」(バーチャル化)を提供。
IPのバーチャライズとは、IPに登場するキャラクターや世界観の3DCG化によって没入感のあるエンタテインメント体験を提供することに加えて、ユーザーとのインタラクティブ性の高いコミュニケーションを促す取り組みのこと。こうした3Dのバーチャルコンテンツは若年層からの人気が高く、既存IPが新たなターゲット層にリーチして認知を広げることに加え、ファンのエンゲージメント向上のきっかけとする考え。
今後は、Activ8由来のエンタメビジネスのプロデュース力とSynamon由来のXR・メタバースの技術力を組み合わせることにより、3DCGの表現力を最大限に活用したバーチャルコンテンツを創出していく。
一般企業・自治体向けのプロモーションサービスの加速
Activ8では「バーチャルIPやメタバースを活用したプロモーションを検討したい」という企業のニーズに対応し、バーチャル領域を主軸としたマーケティング支援を行うサービスを提供している。
同社は2016年からキズナアイを始めとするバーチャルIPに関連するイベント運営やタイアップ提案を数多く行っており、一般企業や自治体に向けたイベント協賛や広告メニューを幅広く提案が可能。
今後は、リアル会場とメタバース、オンラインを組み合わせたハイブリッドな音楽ライブやトークショーなど、企業のニーズに合わせた幅広いプロモーション支援プランを提供していく予定。