IBMとSalesforce、生成AIによる生産性向上と成長促進のために協業

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2023/09/04 06:30

 IBMと米国セールスフォース社(以下、Salesforce)は、世界のさまざまな業種の企業がCRM(顧客関係管理)へのAI導入を加速できるよう支援するための協業を発表した。両社は共同で、ユーザー企業の顧客、パートナー、社員のエクスペリエンスに革新をもたらすと同時に、データ保護も支援する。

 IBM ConsultingとSalesforceは、両社共通のユーザー企業とともに、生成AIによるビジネス変革の加速を支援している。ユーザーは現在、以下にアクセスできる。

AIテクノロジーの導入推進

IBM Consultingは、ビジネス変革のためのオペレーティング・モデルであるIBM Garageメソッドを含む、業界の専門知識と革新的なデリバリー・モデルを活用し、のAIテクノロジーの導入と展開を支援する。このアプローチは、Einstein、Service Cloud、Marketing CloudとSlackを含むSalesforceのAIテクノロジー全体の効率的な統合を促すよう設計されている。

データと洞察の統合

企業のSalesforceの生成AIツールの効果的な導入支援に加え、IBM Consulting は、オープン・スタンダードを採用したエンタープライズ向けのAIとデータのプラットフォームであるIBM watsonxにより、これらのソリューションを補完できる。watsonxは、バックエンド・システムにロックインされたデータを明らかにし、ユーザーと社員のダイナミックなエクスペリエンス創造を支援する。

デリバリーによる価値の加速

IBM Consulting Managed Services for Salesforceを通じて、両社共通のユーザー企業はAIエクスペリエンスと実装アクセラレーター一式を利用できるようになる。このデリバリーと管理モデルは、企業がSalesforceを導入、拡張、強化できるように設計されている。たtえば、IBM Data Classifierは、業界固有のデータ・モデルに基づいて学習されたAI搭載アプリケーションで、データ・マッピング・プロセスの短縮を支援する。

IBM Consulting、生成AI担当グローバル・マネージング・パートナーのマット・キャンディ(Matt Candy)氏は、次のように述べている。「社員の生産性向上と同時に、スピード、パーソナライゼーション、利便性によって顧客体験を高めたいというニーズが、飛躍的に高まっています。私たちは、Salesforceとの協業を通じて、企業がビジネス・ニーズを満たすための助けとなる生成AIの導入を拡大し、加速できるよう支援します」

多様なAIパートナー・エコシステムとの連携

IBM Consultingは、オープンかつ協力的なアプローチにより、多様なAIパートナー・エコシステムと密に連携し、業界リーダーによる複数のクラウド上の、複数のモデルを取り入れた生成AIソリューションの計画、構築、実装、運用を行っている。このオープンなエコシステム・アプローチは、ユーザーが適切なモデルと適切なアーキテクチャーを定義し、期待する成果の実現を支援する。

IBM のAIをSalesforce のAIで変革する

IBMは、Salesforce、Slack、IBM watsonxを通じて生成AIを活用し、360度のカスタマー・エクスペリエンスを実現する自らの変革に踏み出した。IBMのユーザー向けサービスと営業のチームは、ユーザー企業の進捗を全体的に把握することができる。世界中のチームがひとつのプラットフォーム上で協力し、連携することで、ユーザーの状況にあわせて、迅速かつデータ主導のエンゲージメントを提供することができる。IBMは、SalesforceのオープンAPIアーキテクチャーを利用して、IBM Watson AssistantをSalesforce Customer 360に組み込んだ。

「企業は生成AIに加速される変革への道を歩み始めています。IBM ConsultingのようなSalesforceのパートナーは、企業がSalesforceのAI、データ、CRMテクノロジーを活用して、顧客と新たなレベルでつながることを支援する上で重要な役割を果たします。SalesforceとIBMのイノベーションを組み合わせることで、企業がパーソナライズされた魅力的な体験を提供する方法を変革することができます」とSalesforce 、グローバル・アライアンスチャネル担当 EVP兼ゼネラル・マネージャーのスティーブ・コーフィルド氏(Steve Corfield)は述べている。

IBM ConsultingのAIの専門知識とケイパビリティー

IBM Consultingは今年初め、生成AIに特化した専門知識を持つ1,000人以上のコンサルタントを擁するCenter of Excellence for Generative AIの設立を発表し、協調的でオープンなエコシステム・アプローチを通じて、Salesforce、IBM、その他のパートナー企業のテクノロジーを含むエンタープライズ向けAIで、企業のビジネス変革を加速させるための支援を行う。

Center of Excellenceは、21,000人のデータとAIのコンサルタントを擁するIBM Consultingの既存のグローバルAIおよびオートメーション・プラクティスと並ぶもので、IBM Garage for Generative AIのような手法を活用している。IBMのコンサルタントが包括的かつ協調的な手法を適用することで、お客様が生成AIの基盤モデルという新たなカテゴリーにおいてイノベーションを迅速に進めることができるよう支援する。これには、迅速なユースケースのアイディア化と優先順位付け、オープンでマルチ・モデル・アプローチを採用したアーキテクチャーの選択と、独自のビジネス・ニーズに対するモデルの学習とスケーリングなどが含まれる。

IBM Consultingは、パートナーとのオープンなエコシステムを活用し、ハイブリッドクラウドと AI テクノロジーによって企業のビジネス変革を加速する。戦略、エクスペリエンス・デザイン、テクノロジー、オペレーションにまたがる業界の深い専門知識を有し、世界で最も革新的で価値ある多くの企業の信頼できるパートナーとして、もっとも複雑なシステムのモダナイゼーションと安全性の確保を支援している。同社の16万人のコンサルタントは、オープンな働き方を実践し、IBMの実績ある共創手法であるIBM Garageを活用し、アイディアを成果へとスケールさせている。