JAL、ヘラルボニーと業務提携を締結 空の旅を彩るアートで多様な価値観との出会いを拡張し社会課題解決を

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2023/10/12 06:30

 JALは、ヘラルボニーと、空の旅を通じて多様な価値観と出会える場・体験を創出することで、障がいに対する偏った認識から生じる社会課題の解決に取り組むことを目的とした業務提携を締結した。

 JALグループでは、中期経営計画ローリングプラン2023のなかで、サステナブルな人流・商流・物流を創出し、「移動・つながり」を生み出すことで社会課題を解決していくとし、ESG戦略を経営における最上位の戦略に位置づけている。さらに、8つの重要課題のひとつとして「多様性によるレジリエンス」を掲げ、多様な人・文化・価値観、行動様式が尊重され、新たな価値が生み出される社会の構築を目指している。

 ヘラルボニーは福祉実験カンパニーとして、国内外の主に知的障がいのある作家によるアートデータを軸としたライセンスビジネスや企業のDEI推進支援など、福祉領域の拡張を見据えた多様な事業を展開。こうした事業をとおして障がいのイメージを変え、80億人の異彩がありのままに生きる社会の実現を目指している。今回、両社が互いの目指す方向性に共感したことで、今回の業務提携に至った。

 同業務提携における具体施策は、次のとおり。

国際線エコノミークラス機内食スリーブ(紙帯)の提供 ※8月より導入済み

 2023年8月より、国際線エコノミークラスの機内食のスリーブのデザインにヘラルボニーの契約アーティストのアートを採用。デザインはメニューごとに異なり、約1年間に全12種類のアートを紹介する。

サービス概要

  • 提供期間 : 2023年8月 ~ 2024年8月
  • 対象路線 : ヨーロッパ、アメリカ、ハワイ、オセアニア、東南アジア路線

起用アーティスト

高田 扶美(Fumi Takada)、伊賀 敢男留(Kaoru Iga)、新田 恵理(Eri Nitta)、西村 円(Madoka Nishimura)、鈴木 広大(Hiroo Suzuki)、和田 成亮(Shigetaka Wada)、衣笠 泰介(Taisuke Kinugasa)、秋山 住江(Sumie Akiyama)、市川 浩志(Hiroshi Ichikawa)、浜ノ園 武生(Takeo Hamanosono)計10名

国際線ファーストクラス、ビジネスクラスでの機内アメニティの提供

 2023年12月より、国際線ファーストクラス・ビジネスクラスで提供する機内アメニティにヘラルボニーの契約アーティストのアートで彩られたオリジナルポーチ全10種(ファーストクラス全4種、ビジネスクラス全6種)が登場する。

サービス概要

  • 提供期間 : A350-1000型機導入時より(年内)
  • 対象路線 : ヨーロッパ、アメリカ、オセアニア路線

起用アーティスト

土屋 康一(Koichi Tsuchiya)、藤木 敦仁(Atsuhito Fujiki)、渡邊 富弘(Tomohiro Watanabe)、森 啓輔(Keisuke Mori)、佐々木 早苗(Sanae Sasaki)、marina、GAMON、計7名

JALファーストクラスラウンジ内でのハンドドリップコーヒー提供にオリジナルのアートコーヒーカップを使用

 JALファーストクラスラウンジ内のJAL’s SALONで新たに開始するハンドドリップコーヒーのサービスでは、ヘラルボニー契約作家のアートが施されたコラボレーションカップで最高の一杯を提供。出発前のひとときを優雅に過ごす時間のなかで、アートを通じた新しい価値観と出会える体験を提供する。アートコーヒーカップは、今後 JALショッピング JAL Mall店で販売開始予定となっている。

概要

  • 提供期間 : A350-1000型機導入時より(年内)
  • 場所 : 羽田空港 第3ターミナル(羽田空港国際線 JALファーストクラスラウンジ内のJAL’s SALON)
  • 起用アーティスト : 渡邊 昌貴(Masaki Watanabe)

JAL Mallにて、ヘラルボニーが新規出店予定

 旅先のみならず、日常生活においても多様な価値観と「つながる」機会を生み出したい、という双方の想いが重なり、ヘラルボニーもJAL Mallへの新規出店を予定。

概要

  • 出店時期 : 2023年内
  • 販売商品(予定):ショートジップウォレット、ポーチ、ストール、リラックス&リカバリーウェアなど

 今後両社は、国際線新機材エアバスA350-1000型機の導入を皮切りに開始する国際線新商品・サービスでの展開やJAL Mallでの商品販売など、これまでのモノ・場所におけるコラボレーションをさらに拡張し、国内および海外に向けてさまざまな「つながり」を創出することで、障がいに対するイメージ変容と1人ひとりが多様な価値観を尊重し合える社会の実現を目指していく。