ベネッセ、AI技術を用いたウェブ広告支援事業を行うガラパゴス社と資本業務提携

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2023/11/07 06:30

 ベネッセホールディングス(以下、ベネッセ)は、AIを活用したウェブ広告支援サービスやスマートフォンアプリ受託開発事業を展開するガラパゴスと資本業務提携契約を締結したことを発表した。

 ベネッセはこれまで、教育や介護事業を中心に人々の生活、人生がより豊かになるためのサービスを提供してきた。家庭学習や学校向けサービス市場でも、デジタルサービスニーズが急増。そのなかで、ウェブマーケティングにおける広告クリエイティブ(LP/バナー/動画)の制作業務はよりスピード感を増しており、データ解析と定量的にデザインを評価し、改善する迅速なプロセスが必要とされている。

 ガラパゴス社はAIを活用したウェブ広告支援サービス「AIR Design」を通じて、AI技術を用いたデータ解析と、属人性を排した定量的なデザイン評価のプロセスで、高い品質のモノづくりの実現を目指している。クリエイティブ制作だけでなく、その後の効果検証まで徹底して行うことで、顧客の成果と成長をサポートするサービスを提供している。

 効果検証においては、月間200万件以上の広告クリエイティブをAIで解析したデータにもとづき、顧客の広告配信状況や課題に合わせた最適な改善プランを策定・実行し、最新技術のAIを用いてこれまでよりも早く、低コストでウェブページや広告クリエイティブを制作し、改善。また、スマートフォンアプリの開発・運用をワンストップで提供するアプリ開発サービスも提供しており、企画から要件定義、仕様策定、デザイン、設計、開発、検証、リリース、運用、継続開発、グロースハックまで、アプリ開発のすべての工程を担う。各プロセスのエキスパートが在籍しており、二次請けを使わずすべてのプロセスを内製しているため、信頼性の高い開発サポートを提供している。

 ベネッセは、ガラパゴス社との資本業務提携をもとに全社横断的な、デジタルマーケティング領域における生成AIの活用を推進し、コスト削減および品質向上を目指す。また、事業部門のウェブサイト制作でのPDCAの高速化・コスト削減・品質向上による顧客提供価値向上を目指していく。

資本・業務提携にあたってのコメント

株式会社ガラパゴス 代表取締役 中平 健太氏

ガラパゴスの目指す世界は「プロセスとテクノロジーで人をよりヒトらしく」です。「よく生きる」を企業理念に掲げるベネッセ社と共に、今回の資本業務提携を始まりとして、より豊かな社会の創造を目指します。

弊社が「AIR Design」で培ってきたAI・データ活用の知見を活かして、教育・介護など幅広い事業領域でデジタルマーケティングを展開するベネッセ社と協働することで、新たなデジタルものづくりの価値をより広く提供して参ります。

株式会社ベネッセホールディングス DXコンサルティング部 Digital Innovation Fund 髙木 月人氏

生成AI活用が業界や職種問わず加速度的に広まっていますが、同社はそれよりもかなり前からAIやデジタルの力でクリエイティブ領域の変革に取り組んでいました。まるで洗練された製造業の工場のように、様々なデジタルパーツを収集分析してそれを最適に組み合わせていくことで、クライアントの課題解決に寄与する良質なデジタルクリエイティブを早く安く提供できる点が強みです。ただそれ以上に、この進化の極めて早い領域に関しては、いかに組織をすばやく的確に変化対応させていけるかが最重要になると考えています。クライアントや投資家など多様なステークホルダーの声に真摯に耳を傾け、愚直にオペレーションを改善していく組織力と柔軟性に大きなポテンシャルを感じました。ガラパゴス社とご一緒させていただくことで、当社のDXをより一層推進していけるものと確信しています。