シャープは、京都芸術大学と共同で生成AIとの自然なコミュニケーションを実現するウェアラブルデバイス「AIスマートリンク」を開発した。
昨今、生成AIなど、AIの開発・普及が進行する一方で、パソコンやスマートフォンなどの端末画面を見ながらの操作が必要だったり、AIからの応答に時間がかかったりするなど、気軽に利用するには課題がありる。
このような課題に対し、本ウェアラブルデバイスは首にかけるだけで、音声による生成AIとの自然なコミュニケーションを実現する。利用者の問いかけに対し、内蔵したマイクとカメラで周囲環境を把握した上で、音声で応答。利用者の生活をさまざまな場面でサポートする。たとえば、自転車を運転する際に本デバイスを首にかければ、AIが音声で目的地までナビゲート。画面を見る必要がないので、「ながらスマホ」抑制につながる。また、調理時のガイダンスや、音声によるAIoT対応家電の操作などにも利用できる。
本ウェアラブルデバイスは、同社が開発中のエッジAI技術「CE-LLM」(Communication Edge-LLM)を搭載。利用者の問いかけに対し、高速な応答が期待できるエッジAIか、Chat GPTなどの豊富な情報が得られるクラウドAIのいずれで処理するかを即時に判断し処理することで、スムーズで自然な会話のやりとりを実現する。約100gの軽量首掛けタイプデザインのため、ハンズフリーで長時間利用できる。
同社は今月から京都芸術大学と実証実験を進めるほか、Fairy DevicesおよびNECと、「AIスマートリンク」を含む、次世代ハンズフリー型AIデバイスの共同開発に向けた協議も開始。2025年度の実用化を目指す。
おもな特徴
- 内蔵マイク、カメラで利用者の環境を把握し、問いかけに音声で応答
- エッジAIにより、スムーズで自然なコミュニケーションを実現
- 約100gの軽量首掛けタイプデザインで、ハンズフリーで長時間快適に利用可能