博報堂は、博報堂DYグループのソウルドアウトおよびメディアエンジンと共同で、ウェルビーイング産業の共創を目指してプラットフォームビジネスを行う新会社「ECOTONE(エコトーン)」を設立し、2024年11月1日より事業を開始する。今回、ソウルドアウトは会社設立に出資し、事業連携はメディアの立ち上げと運営を強みとするメディアエンジンが担う。社外取締役として、慶應義塾大学医学部教授の宮田裕章氏、有限会社クリエイティブ・システム開発研究所代表取締役社長、元三菱UFJ信託銀行新規事業担当執行役員の石崎浩二氏が経営参画する。
コロナ禍以降、ウェルビーイングはますます注目されており、世界中のウェルビーイング関連の市場(マインドフルネス・生活習慣病予防・介護領域など)は800兆円規模、また成長率も8%以上になっているとも言われている。
博報堂ミライの事業室は社会課題の解決につながるビジネス創造を展開しており、生活者1人ひとりの生きかたにつながる「ウェルビーイング領域」に着目、2021年11月にウェルビーイング分野での研究や事業創造に活用する診断指標「生活者ウェルビーイング21因子(現:主観的Well-Being 21因子)」を開発した。その指標をベースに、メディアエンジンが2023年3月にウェルビーイングを実現するための取り組みをしている「人」「企業」「街」などにフォーカスした情報を発信するメディア事業「Wellulu(ウェルル)」を立ち上げ、実証実験を実施してきた。
今回、ウェルビーイングの知見やネットワーク力を持つ博報堂と、全国の中堅・中小企業のデジタル支援に取り組み、密なコネクションを強みとするソウルドアウト、そして自社メディアの立ち上げと運営を得意とするソウルドアウトグループのメディアエンジンで、多様な生活者が暮らしのなかでウェルビーイングを実現できるような共創体験・価値を提供するプラットフォームビジネスとして、これまで進めてきたWelluluを軸としたメディア事業・インキュベーション事業・コミュニティ事業に取り組む。
初年度は、メディア事業として、Welluluにてクライアント企業のアフェリエイトと記事代行制作を中心に、ウェルビーイング実現のための新しい生きかたや働きかたを提案する専門性の高いメディア運営を行う。企業の人的資本経営の推進や価値向上につながる「人材採用」「インナーブランディング」「CSR広報」といったテーマを扱いながら、ウェルビーイングに特化したメディアならではの情報発信を実施する。また、イベントやSEO対策のコンサルティング、ワークショップや、ウェルビーイング関連の事業支援なども行っていく。
中期的には、メディア事業で得られた知見・データ・ネットワークなどを活用し、大企業とスタートアップのアクセラレーションによるウェルビーイング関連の事業共創を行うインキュベーション事業や、ウェルビーイングを実現する社会づくりに参画したい生活者や企業をつなぎ共創活動を生み出すコミュニティ事業に取り組んでいく。