武蔵野美術大学は、1929年に帝国美術学校として開校し、2029年には創立100周年という大きな節目を迎える。その周年事業の一環として、本学在学生、卒業生、教職員対象にシンボルマーク・コンセプトワード(標語)の公募を行い、最終的にシンボルマーク208点、コンセプトワード245点の応募があった。
教職員、校友で構成する審査委員会での厳正なる選考の結果、最優秀賞各1点、優秀賞各2点が決定。採用されたシンボルマークとコンセプトワードは、100周年事業にかかる本学広報物に幅広く活用されていく予定。
100周年事業シンボルマーク
最優秀賞
受賞者
牧寿次郎さん(造形学部基礎デザイン学科/2007年度卒業)
コンセプト
武蔵野美術大学(Musashino Art University)のロゴである「MAU」のデザインに、周年を記念する「100」という数字を重ね、時間の蓄積を示しました。
この「100」には、右下の「U」につながる動きが含まれます。横向きの「0」が縦向きの「0」に変わる様子は、挑戦し、倒れても立ち上がる、「つくること」のプロセスを思わせます。
こうして元のロゴを変化させることで、このシンボルマークは、変わり続ける大学のかたちを表しています。
優秀賞
受賞者
加藤貴司さん(造形学部視覚伝達デザイン学科/2004年度卒業)
受賞者
千頭龍馬さん(造形学部工芸工業デザイン学科/2017年度卒業)
100周年事業コンセプトワード
最優秀賞
受賞者
有木陽美さん(造形学部基礎デザイン学科/2020年度卒業)
コンセプト
在学中から、武蔵美の「美」のロゴが悠然としつつ力強さがありとても印象的でした。100周年だからこそ原点に立ち帰り、武蔵美に関わるすべての人の背筋が伸びるようなワードにしたいと思い考案しました。
優秀賞
受賞者
有木陽美さん(造形学部基礎デザイン学科/2020年度卒業) *最優秀賞受賞者と同一者
受賞者
成田美和子さん(短期大学部デザイン科グラフィックデザイン専攻/1998年度卒業、短期大学部専攻科デザイン専攻グラフィックデザインコース/1999年度卒業、造形学部通信教育課程デザイン情報学科コミュニケーションデザインコース/2019年度卒業)
審査委員長 視覚伝達デザイン学科 中野豪雄教授 コメント
ムサビが積み上げてきた100年をどのように形/言葉にするか。非常に難しい命題だと思うが、応募作品からは、過去だけにとどまらずこれからの未来を展望していこうとする意志が感じられる作品が数多く見受けられた。多様性を認めながらも芯のあるクリエイティビティを目指す思考は、100年経っても変わらず受け継がれていくべき財産である。こうした信念のようなものが、世代や学科や専門生を超えて共有されていることが実感できる、大変有意義な審査会であった。