法人の生成AIサービス導入は2027年末には59.2万社予想 多様な業種で導入広がる/ICT総研

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2025/08/12 05:00

 ICT総研は、「2025年7月 法人向け生成AIサービス利用動向調査に関する調査」の概要を公表した。

法人の生成AIサービス導入は2027年末には59.2万社に 中小企業や非IT系業種にも導入広がる

 調査によると、2023年末時点で日本国内の法人24万7,000社が生成AIサービスを導入していると推計され、約4社に1社が導入済みという結果に。今後も導入は急速に進み、2027年末には59万2,000社に達すると予測されている。生成AIの技術進歩や業務効率化、意思決定支援、創造的業務の補助といった多様なニーズの高まりにより、導入に慎重だった中小企業や非IT系業種にも導入が広がり、業務標準の一部として定着していくことが見込まれる。

 一方で「導入予定はない」と明言した企業は46.2%と、一定数の企業においては生成AIの導入に対する慎重な姿勢が根強く、企業によって導入検討の進捗にばらつきが見られる。

ChatGPTの利用率は52.1%で最多、利用者満足度1位はNotion AIで83.3ポイント

 利用している生成AIサービスでもっとも多かったのはChatGPTで52.1%、次いでMicrosoft Copilotが42.3%、Google Geminiが28.5%。

 利用者満足度はNotion AIが83.3ポイントでトップとなり、ChatGPTが83.0ポイントと僅差だった。次いで、Apple Intelligenceが82.1ポイント、GitHub Copilotが81.3ポイント、Google Gemini(旧Bard)が80.9ポイント、Microsoft Copilotが80.5ポイントと続き、全体的に主要サービスはいずれも高水準の評価を得ている。

 サービス別の傾向としては、文章生成やタスク支援に強みを持つ汎用型AIに加え、Apple IntelligenceやGitHub Copilotなど、OSや開発環境に統合されたサービスが高評価となった。全体平均は78.2ポイントであり、多くの法人ユーザーが生成AIサービスに対して一定以上の満足感を抱いていることが示された。

利用端末はWindowsノートPCが主流、スマートデバイスでも一定の活用広がる

 生成AIサービスの業務利用における端末環境として、もっとも多かったのは「WindowsノートPC」で65.3%。次いで「WindowsデスクトップPC」が36.8%と、従来型の業務用PCが依然として主要な利用環境となっている。

 モバイル端末やMac端末、タブレットの活用も一定数確認され、比較的汎用的なデバイスに集中していることが示唆された。

調査概要
  • 調査日時:2025年5月19日~5月31日
  • 調査人数:インターネットユーザー4,068人
  • 調査方法:ウェブアンケート調査、各種公開資料などをまとめて分析