noteがイベントスペース「note place」を開設 「さまざまな人と関係を深める場になれば」

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2020/06/26 11:00

 noteは、ニューノーマル(新しい日常)に最適なイベントスペース「note place」のおひろめ会を開催。同社CEOの加藤貞顕氏、noteプロデューサーの徳力基彦氏が登場し、note placeの開始理由と施設概要の説明を行った。

 冒頭、加藤氏はnote place開始の目的をこのように説明した。

「note placeを作ったのは、人々の出会いをより促進するため、というとてもシンプルな理由です。僕らnoteとクリエイター、クリエイターとファン、noteという企業と消費者など、さまざまな人との関係を深める場としてnote placeを使ってもらえたらと思い、こういった場を用意しました」

 noteでは、「だれもが創作をはじめ、続けられるようにする」を実現するために、プラットフォームとしてnoteを提供するだけでなく、対面して交流できるイベントの機会を大切に考えている。さまざまなタイプや規模のイベントを開催できるよう、2019年後半からnote place開設の準備を重ねてきたが、この数ヵ月で社会環境が急激に変化したことをうけ、開設は後ろ倒しに。新しい基準に適した空間であり、かつ安心して使える場所へとさらに設備を整えた。

本棚には、noteを通じて本を出したクリエイターの方の書籍や、noteスタッフのオススメ書籍が並んでいる。

note placeのエントランス。本棚には、noteがきっかけで出版されたクリエイターの書籍や、noteスタッフのオススメ書籍がならぶ。

 note placeは、ソーシャルディスタンスを保った状態では最大50名、通常時は200名収容可能なイベントホールに加え、キッチンや調理器具を完備して料理イベントの実況も可能なラウンジも用意。手軽に収録や生配信ができるスタジオには、カメラや照明、高速インターネット回線など、快適な配信のための設備が整っている。また会場として貸し出すだけではなく、note社がイベントの企画・配信サポートまで行うこともできる。

イベントホール

イベントホール

奥にはアイランドキッチンも完備しているラウンジ。

奥にはアイランドキッチンも完備しているラウンジ。

撮影・収録スタジオ

撮影・収録スタジオ

それ以外に、このような3つのミーティングルームも完備。

それ以外に、このような3つのミーティングルームも完備。

 だが、「note placeはイベントスペースであるものの、貸し会議室的なものではない」とnoteプロデューサーの徳力さんは強調する。あくまで、noteで大事にしている多様性や、クリエイターが創作を続けられる環境支援を表現するためのさまざまなイベント実施を目指し、設計されているという。

 イベントからコミュニティのオフ会やワークショップ、スタジオ収録まで幅広い用途に使えるイベントホールの天井には、3つのカメラを設置。引きやアップなど天井カメラを駆使することで、パネルディスカッションなどのイベントを簡単に行うことも可能だ。

お披露目会にて、天井のカメラを使用し引きで撮影された映像。

お披露目会にて、天井のカメラを使用し引きで撮影された映像。

「オンライン番組だとテレビのような番組の質を担保するのは難しいと思われる方も多いかもしれませんが、いまはリアルのイベントもデジタルにシフトできる時代。この場所を通じて、そのクオリティを感じていただけたらと思っています」(徳力さん)

note株式会社 noteプロデューサー 徳力基彦さん

note株式会社 noteプロデューサー 徳力基彦さん

 note勉強会や親子向けのイベント、吉本ばななさんによるトークショーなど、いままでにも多様なイベントを開催してきたnote。note placeでさらにイベントを強化する理由を、加藤さんはこう説明した。

「noteはウェブの会社だというイメージを持つ方も多いかと思いますが、本質的には、クリエイターのものづくりを続けていく手助けをする会社。『だれもが創作をはじめ、続けられるようにする』だけでなく、それを『届ける』こともサポートしています。それをお手伝いするうえで、オンとオフの区別はあまり考えていません。

このコロナ禍でオンライン化はより加速しましたが、だからこそ人と人とが直接会うことの意味合いも強まっているでしょう。そういった新しいコミュニケーションの場としても活用していただけたらと思います」

note株式会社 代表取締役CEO 加藤貞顕さん

note株式会社 代表取締役CEO 加藤貞顕さん

 最後に徳力さんは自身のイベントへの思いにも触れ、セッションを締めくくった。

「私はイベントがとても好きです。ブロガーを10年以上続けることができたのは、イベントがところどころでさまざまな出会いやネタをくれたということが大きい。noteとしても、こういったイベントで、なにか日本を楽しくすることに貢献できたらと思っています」