メガベンチャーからUniposへ リードデザイナーとしての役割とは
――まずは土屋さんのご経歴から教えていただけますか?
総合大学の芸術学部で色彩や建物のサイン計画などについて学んでいました。学生時代にはウェブ制作会社でアルバイトをしたり、このUniposでもインターンをしていましたが、新卒ではUI/UXデザイナーとしてメガベンチャーに入社。当時Uniposにはデザイナーがあまりいなかったこともあり、最初はいろいろなデザイナーが働いている場所で経験を積みたいと思ったのが、組織が大きい会社を選んだ理由です。そこではウェブデザインやグラフィック、新規事業の立ち上げなどを担当していました。
Uniposに戻ってきたのは、2019年の半ばです。その頃Uniposが急成長しており、おもしろそうだなと感じたこととがひとつめの理由です。もうひとつは、インターン時代に、会社の組織そのものに魅力を感じていたから。1人ひとりが裁量をもって自身の役割にコミットしている組織だから、Uniposというサービスを提供できているのだろうと思いましたし、メガベンチャーで下地を積んだからこそ、もっと小さい組織で挑戦してみたいと考えました。
――現在土屋さんはどのような役割を担っているのですか?
プロダクトのUI/UXにおけるリードデザイナーをつとめています。以前までUniposでは、デザイナー出身のPdMはUIデザインも監修していましたが、1年半ほど前にチームの体制が変わり、PdMはデザイン監修からは離れることに。チームも大きくなり、以前に増してデザイナーが自走しなければいけない環境になったこともあり、2020年末にリードデザイナーになりました。
また、2020年に、Goodpatchさんと共創したインナーブランディングのプロジェクトを経験し、ブランドエクスペリエンスの職能を得ました。現在では、マーケティング側のリードデザイナーとの橋渡しや、プロダクトデザインではOOUIなど技術的な選定やデザインレビューなど、横断的にデザインに携わっています。私自身は、手を動かす業務とチームやデザインの仕組みづくりに携わる割合は、半々くらいですね。デザイナーとして手を動かしたいタイプなので、デザイン全体をみつつ自分もデザインできるのは、良いバランスだと感じています。
現在デザイナーは9名おり、プロダクトサイトの更新やバナーなどの広告クリエイティブを作成するマーケティング側に4名、プロダクト側に5名所属しています。
プロダクト側は、目的別にチームが分かれています。いまは4チーム体制になっているので、1名ずつデザイナーがアサインされている形です。チームにはエンジニアのリーダーがおり基本的にデザイナーも固定ですが、案件によってはチームの垣根を超えて携わることもあります。得意不得意を把握するために、自身の得意な領域や、できるけれどあまり得意ではないこと、Uniposで関わったことのある機能などを明記した一覧表のようなものも作成しています。
――コラボレーション改善クラウド「Unipos」の特徴について教えてください。
Uniposは、従業員同士がお互いの貢献に感謝を送り合えるプラットフォームです。働いているなかで、称賛や感謝、ねぎらい、励ましなどポジティブなコミュニケーションをしたいと思ったときに、ポイントと一緒にメッセージを送ることができます。ポイントがたまると給与や会社独自の景品などに交換することも可能です。会社の“ほっこり”エピソードが集まるサードプレイス的な場所と言えるかもしれません。
Uniposの強みとしてこだわっているのは、シンプルなUI/UXです。ユーザーさんから、さまざまな世代の人が使えそうという声をいただくことも多いのも、特徴ではないかと感じています。
UniposはBtoBのサービスでありながら、特定の業務を効率化したり、代替することを主としたサービスではありません。企業の理念浸透や心理的安全性の向上など、企業文化を醸成することをいちばん大きな目的です。ポジティブな感情(ほっこり)を介在するサービスのため、デザイン面でもそのポジティブな感情が届くよう心がけています。