「ログインして見にいく煩わしさをなくしたい」 動画DXレポートソリューション・VideRepoとは

「ログインして見にいく煩わしさをなくしたい」 動画DXレポートソリューション・VideRepoとは
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2021/03/04 08:00

 編集部が注目のクリエイティブ関連サービスを紹介していく本コーナー。今回は、「VideRepo(ビデレポ)」をピックアップ。同社の代表取締役社長である上田怜史さんにお答えいただきました。

――まずは御社の事業概要について教えてください。

クリエ・ジャパンは、顧客1人ひとりのデータに合わせて動画を最適化できる特許テクノロジー「PRISM(プリズム)」を活用し、動画を活用した One to One マーケティングの実現など、動画DX事業を展開しています。

PRISMは、ユーザー情報をもとにサーバ上で自由に動画を組み合わせ合成することで、ユーザーの特性に最適化した動画を大量かつリアルタイムに生成し提供することが可能な動画ソリューションです。この技術により、利用者のニーズに沿った動画を活用することが可能になり、購買促進や、解約率の低下などの課題を解決します。

――2021年2月に提供を開始された動画DXレポートソリューション「VideRepo(ビデレポ)」にはどういった特徴があるのでしょうか。

さまざまなデータを統合し、1人ひとりに最適な情報をわかりやすい動画レポート形式で提供するのが「VideRepo」です。動画合成の特許テクノロジー「PRISM」を活用し、この動画レポートが自動で生成可能となる点が強みです。

特徴としては、下記の5つが挙げられます。

  1. 日々更新される業績や利用者情報を自動で動画に合成することが可能
  2. MP4形式で動画ファイルを生成し、視聴環境を選ばない(メール、LINE、SMSなど)
  3. 役職や部門、契約内容に応じて1人ひとり異なる内容の動画を自動生成
  4. 必要なページへの遷移や動画内アンケートで追加情報の取得も可能
  5. 「PRISM」が提供するAPIによりさまざまなデータ連携・統合が可能

――なぜVideRepoの提供を開始したのですか?その経緯について教えてください。

ビジネスシーンには、すばらしいツールや活用したいデータはたくさん存在しますが、そのデータを必要とする忙しい現場で「ログインして“わざわざ見にいく煩わしさ”をなくしたい」と考えていました。

またすべてのデータがすべての人に必要なのではなく、その人にとって主要な情報がタイムリーに更新され、把握されることが重要であると考え、それを動画で届けたかった。「より詳しい情報を確認する場合には動画から遷移する」というように、動画とその先で伝える役割を分離することで、生産性向上と次の打ち手に繋げることを実現させようと考えました。

――VideRepoの開発にあたり工夫した点や、苦労したことはありますか?

情報共有に特化したソリューションであるため、過剰な演出はなくし、デザインとしての「見やすさ」や「わかりやすさ」を重視しています。また多様なデータを扱うため適切なグラフ表現も心がけました。毎日見るレポートであることが前提となりますので、飽きずに利用してもらうための工夫として、情報の差し込みや構成の入れ替えが容易にできるよう、PRISMのテクノロジーを活かしました。

VideRepoを活用した動画による日次業績レポート(イメージ)
VideRepoを活用した動画による日次業績レポート(イメージ)

一方苦労したのは、動画内で表現する適切な情報の量、表現、表示スピード、構成におけるテスト・チューニングです。レポートごとに異なりますが、A/Bテストを行ったり、実際に利用する方々の意見も聞きながら最適化しました。

――VideRepoをこれからどのようなサービスに成長させていきたいですか?

VideRepo普及においては、「生産性向上」、「サービスの付加価値向上」のふたつの方向での活用を想定しています。とくに「データはあるが有効な活用ができていない」という課題を支援したいです。

また今後は、動画内で視聴者の反応が収集できる仕組み(アンケートや状況確認)を標準化することで、情報共有に加え情報収集や状況把握も可能にしていく予定です。 このインタラクティブな機能はPRISMのテクノロジーですでに多く実現しているので、標準化も早期に対応ができると考えています。

まずはDX手前の「データのデジタル化」を推進する事業者との連携や、サービス提供事業者に対して動画によるレポートを付加価値として提供し、実績を積み重ねていくことで、柔軟な表現が可能なソリューションに鍛えていきます。