[前編]監督の思いをビジュアルに 横浜DeNAベイスターズ、スローガンづくりの裏側

[前編]監督の思いをビジュアルに 横浜DeNAベイスターズ、スローガンづくりの裏側
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 本記事では、横浜に本拠地をおくプロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」のチームビジュアル制作をテーマにお届けします。前編は、チームの概要とスローガンづくりの裏側についてです。

 はじめまして。横浜DeNAベイスターズでチームビジュアル制作を担当している飯島征士です。

 この記事では、横浜に本拠地をおくプロ野球チーム「横浜DeNAベイスターズ」のチームビジュアルについて、2回に分けて紹介していきたいと思います。

 野球チームのビジュアルと言っても、野球ファン以外の方々にはなかなかピントこないかもしれません。ファンの皆さま、そしてこれから横浜スタジアムへ来場いただく皆さまにチームを知っていただくために、時期に合わせたさまざまな広告ビジュアルを制作しています。次の画像は、2021年シーズンに制作したビジュアルの一例です。およそ年間で10数種類以上のビジュアルを作成しています。

 制作したビジュアルは、おもに本拠地である横浜スタジアムやその周辺エリア、球場の最寄駅、また横浜駅などに掲出しています。

 制作するものによって異なりますが、ビジュアル制作に共通した目的は次の3つです。

  1. 球場に来場いただくファンのお客様に、その気分を盛り上げていただく(もちろん、チームの勝利がいちばんです!)
  2. 横浜DeNAベイスターズの今を知っていただく
  3. 今はまだ、横浜DeNAベイスターズのファンではないお客さまにもチームを知っていただく

 1年間を通してさまざまなビジュアルを制作しますが、今回はその中でも年間でもっとも多くのリソースを使って制作するシーズンスローガン、シーズン中に継続して使用するビジュアル(以下シーズンビジュアル)、開幕シリーズ用ビジュアル(以下開幕ビジュアル)の3つについて、2022年シーズンを例に紹介していきます。

横浜DeNAベイスターズとは

 ビジュアル説明の前に、まずは横浜DeNAベイスターズについて簡単に紹介します。

 前述のとおり、横浜を本拠地とするプロ野球チームで、セ・リーグに所属。2011年12月、横浜DeNAベイスターズが誕生し、2022年は11年目のシーズンです。ホームスタジアムは横浜スタジアムで、その最寄り駅は、JR 関内駅、横浜市営地下鉄 関内駅、みなとみらい線 日本大通り駅の3駅。いずれの駅からもすぐという好立地です。

 2012年〜2021年までの戦績は次のとおりです。

  • 2012年:6位
  • 2013年:5位
  • 2014年:5位
  • 2015年:6位
  • 2016年:3位(クライマックスシリーズ出場)
  • 2017年:3位(クライマックスシリーズ / 日本シリーズ出場)
  • 2018年:4位
  • 2019年:2位(クライマックスシリーズ出場)
  • 2020年:4位
  • 2021年:6位

 今年の2022年シーズンは、三浦大輔監督体制になっての2年目のシーズン。現在はセ・リーグ2位(2022/7/19現在)ですが、2位以下が非常に混戦でまだまだ先はわかりません。

 また、この期間の観客動員数と座席稼働率は次のとおりです。(2020年、2021年はコロナ禍のためグラフからは割愛)

 ご覧のとおりコロナ禍前までは、大変ありがたいことにいずれも右肩上がりの成長を続けていました。横浜スタジアムのレフト・ライト両ウィングの増席工事や、個室観覧席の新設により、現在の収容人数は34,046人となっています。

 横浜DeNAベイスターズは、チームの強化自体にも非常に多くの、かつさまざまな試みを行っています。ですがそれだけに留まらず、事業としても来場いただくお客さまへ向けて、

  • 球場での演出やイベント
  • オリジナルフードやオリジナルクラフトビールなどの開発
  • コラボグッズの制作
  • 球団直営の飲食店

など、チーム運営だけではない取り組みを続けています。今回はこの事業の取り組みの中から、とくにチームビジュアルについて紹介します。

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